今作の賛否の分かれる点が質問者様の述べられている点がまさにそうですね。 監督が伝えたい事が多すぎて、詰め込みすぎになり、結果、説明不足と回収しきれない点は否めないと思います。 ＞あの曲と歌唱力で五十億の人間を魅了するのは無理 現実的に考えると確かにそうだと思います。 ただ、ストーリー上でベルは”姫”である事を強調する必要上、ネット上での有名歌姫として50億の人間を魅了する、という設定にするしかなかった。（しかも半年で） ”竜”の存在を際立たせる為にも必要だったんでしょう。 このあたりのくだりは単純にファンタジーと割り切って観るしかないと思います。 ＞暴力男の元へ女子高生を一人で特攻 これは、意味があります。 すずの母はすずが幼い頃に増水した川の中州に取り残された子を救うために、すずの制止を振り切って特攻してます。結果、トラウマになってます。 すずが暴力男の元へ特攻したのは、母が過去に行ったことの反復であり、すず自身が母が行った行為に対しての答えを見出し、トラウマを超える事を意味しています。 周囲の大人はそれをわかっているから送り出したと考えられます。 今作は５０億の中から見つけるとか言いながら結局互いに日本人だったり（あれ、外人だったらどうするの）、タイミングよく２つの防災音楽が鳴りルカちゃんが聞き分けて２つの自治体の境界近くである事がわかり、タワマンの見える場所がカミシンがたまたま合宿行った先だったりと、都合の良すぎる部分がありますが、そういった点はセカイ系のファンタジーと割り切って観た方が純粋に楽しめると思いますが、リアルにこだわって観てしまうとなかなか難しい面があるかと思います。