MQACDとSACDでは、どちらのほうが音質が良いですか?
MQACDとSACDでは、どちらのほうが音質が良いですか?
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ソースとDACの種類、また好みによります……だと不親切なので、まず前提として、MQA対応プレイヤーであるとしてうえで詳しく書きます。 本来の規格としてはSACDのほうがMQAの音質を上回ります。 しかし、SACD=DSD規格は極めて編集が難しい規格で、つい最近まではDSDで録音したものを24bit96khz~196khzにコンバートしたうえで編集し、仕上げにもう一度A/DコンバータでDSDに変換しただけのソースが多く、むしろDSDに2度も変換する工程で情報の欠落や高周波ノイズが足されてしまっています。 DSDがPCMに変換された時点で時間精度がPCMレベルに劇的な劣化をしてしまい、PCMからDSDに変換する際にダメ押しの量子化ノイズが足されるからです。 往年のアナログマスターテープをDSDに1発変換しただけで無編集の音源があれば、これはSACDの音質がMQACDを上回ります。 また、数は少ないですが00年代の音源でもDSD一発撮り無編集のものがあり、近年ではPureDSD(一度もPCM変換しない)音源も徐々に数を増やしているので、こちらはSACDのほうが圧倒的に音質が良いです。 一方のMQAですが、MQAが登場したころには録音現場は24bit196khz以上が浸透しているので、より変換回数の少ないMQACDの音質がSACDを上回る可能性が高いです。 PCMをDSDに変換する過程で超高音域の情報や微細音がフィルターでそぎ落とされてしまうので、DSDのほうが下手すればMQACDよりもロッシーだからです。 ここまでが理論上の話で、ここから厄介な話になります。 SACDは高級感を出すために音源を弄っていたり、一般人が手の届かないような機材を通して脚色したうえでSACD化させているものがあり、他音源とは入っている音が別物なので高音質に感じる場合があります。 また、MQACD対応でもPCMよりDSDを鳴らすのが得意なプレイヤー、あるいは家の環境が悪すぎたりプレイヤーの回路設計が拙いせいでD/A変換時に余計なノイズが入るような設計だと、D/A変換処理がよりシンプルなSACDのほうが音が良い場合があります。
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質問者からのお礼コメント
最高の環境(機器、配置、配線、部屋等)の場合はMQACD、そうでは無い場合はSACD、という感じですかね。 とても丁寧な御回答ありがとうございました!
お礼日時:6/27 10:33