『選ばれし者』（フォースにバランスをもたらす者）の予言は、遥か昔から存在する古い予言です。 いつ頃の予言かはハッキリ分かっていませんが、シスも同じ予言を知っている事から、少なくとも『EP1』から1,000年以上前、多数のシスが存在した頃には既に存在していたと思われます。銀河共和国衰退期のジェダイ・グランド・マスター/ヨーダですら、ジェダイとして生きた年月は900年程ですので、ヨーダが生まれる遥か前から存在していた事となります。 『選ばれし者』の予言には、 「選ばれし者は父を持たずに生まれてくるだろう。そして、彼を通してフォースの究極のバランスが復元されるであろう。」 という文言が記されていたとされています。 ジェダイ・マスター/クワイ＝ガン・ジンは、この文言をパダワンであるオビ＝ワン・ケノービにも教えていた事から、ジェダイの中でも比較的ポピュラーな予言だったようです。ただし、この『選ばれし者』が何をもたらす存在なのかは明言されておらず、ただただ銀河のバランスを正す者だとしか記載されていませんでした。 予言の解釈は様々で、ジェダイの多くは「光（ライトサイド）で覆われている銀河こそ正常な状態」としていましたが、中には「光と闇がバランスよく存在している状態こそ正常」とする者もいました。 一方、シス側では「大きくなり過ぎた光を抑制し、闇を解放する事こそバランス」と考えられていました。 この予言のみならず、古代のジェダイ達は自分達の予言をホロクロンに記録し、ある程度は共和国末期でもジェダイ・アーカイブ（図書館）にて見ることが出来ました。古代ジェダイの中には“ジェダイ・ミスティック”と呼ばれる預言者集団が存在し、天啓・予言等を用いて未来を占っていたとされ、『選ばれし者』の予言もジェダイ・ミスティックの残した遺物でした。 こういった古代ジェダイの予言が記録されたホロクロンや書物は、“ジェダイ・マスター”の位を持つ一部の者にしか開示されておらず、アナキン・スカイウォーカーがマスターの称号に拘ったのも、こういった機密文書を研究しパドメを救う手がかりを探したかった事にも起因します。特に共和国末期のジェダイ・オーダーは、こういった古代ジェダイの遺産を「過剰な好奇心はフォースのダークサイドに肉薄する」との事であまり積極的に情報を開示したがらず、秘密主義的な政策を取っていました。 こういった数々の予言に興味を持ったクワイ＝ガンは、ジェダイの中でも異端とされ、何度もジェダイ評議会に推薦されているにも関わらず「伝説を研究する時間が無くなる」と評議会入りを拒んでいました。 古代ジェダイの予言や遺産の中には、クワイ＝ガンは生涯のテーマとして研究していた“リヴィング・フォース”という考え方や、その応用である“フォースと一体化する術（霊体化＝不老不死）”など、フォースの持つ無限の可能性が断片的に記されていたそうです。 ちなみに、帝国建国後惑星“コルサント”にあったジェダイ大聖堂（ジェダイ・テンプル）は、皇帝パルパティーンの皇居として改造されましたが、ジェダイ・アーカイブに残った古代ジェダイの予言や遺産を手に入れ、好きな時に研究できるようパルパティーンが独占したかった為でもあります。