当たり前の話なんですが、人々の会話には
・誰が
・誰を
・なぜ
がありません。
例えばあなたの話で言うと「日本政府が」というのは、たぶん政治家や役人がそういう法律を決めるんだと思いますけど、「国民は迫害すべし」と決めるんでしょうか。迫害しない人は罰金ですか。投獄ですか。
そして「誰を」ですが、ロシア民族ですか?ロシア民族なら民族主義です。それは多分他の日本人も納得できない。日本国は特定の民族を排斥するような法律を作りません。
ロシアの政治に賛成の人でしょうか。しかし、ロシアと同じ政体なら世界にもあるでしょうから、その何を、といわなければなりません。大統領制信奉者ですか。ならアメリカ人もです。選挙によって議会を選ぶ人?そういうことならすべての日本人も含まれます。
たとえばウクライナ人がモスクワ総主教庁の教会の資産を没収するために3月に作った法律があります。それは戦争状態にある敵国に本部があるような宗教団体の資産は没収してよいというものです。
ダメだと思いますよ。ダメだとは思うけれど、ウクライナの法律の中では「モスクワ総主教庁」という文字は出てこないんです。
ウクライナの司法で、国内でロシア語を信奉する人は裁けるでしょうか。
簡単なことで、ウクライナの民族主義者はロシア語話者をその場で撃ち殺すのです。裁判はちゃんとやらない代わりに、人々をラップで電柱に縛り付けてズボンを脱がせ、尻を鞭で打って政府は知らん顔をする。
ですので、ウクライナでやっている非道な行いについて法律でちゃんと定められましたか、というとそういうわけではないのです。
現実的に、キリストの宗教を信仰する人を迫害してもよいという法律なのであれば、日本ハリストス正教会だけではなく、すべてのキリスト教会が反抗するでしょう。おそらくあなたが希望するような条件はつくれないのではないでしょうか。