「人知らぬ恨に頭のみ悩ましたればなり。」
「世を厭ひ、身をはかなみて、腸日ごとに九廻すともいふべき惨痛をわれに負はせ、今は心の奥に凝り固まりて、一点の翳とのみなりたれど、」
「限なき懐旧の情を喚び起して、幾度となく我心を苦む。」
「いかにしてか此恨を銷せむ。」
「若し外の恨なりせば、詩に詠じ歌によめる後は心地すが/\しくもなりなむ。これのみは余りに深く我心に彫りつけられたればさはあらじと思へど、今宵はあたりに人も無し、房奴の来て電気線の鍵を捩るには猶程もあるべければ、いで、その概略を文に綴りて見む。」
この部分が、「手記を記した目的」です。
自分の頭を悩まし、心身に惨痛を与え続けた末、心の奥に凝り固まっている人知らぬ恨みを、文に綴って言葉に表現したら、ワンチャン心もすっきりするかもと思って手記を書いてみた
このような内容を書きはじめの一文に50~60字程度に収め、
その目的が達成されたと思うかどうか、「自分の」意見を、10~20字の一文で書き、
次に、「なぜなら」で始めて、そう思う根拠を、残り300字以内の2~3文で書きます。
「自分の」意見については、「質問者さん自身の」意見が必要なので、
私は手伝ってあげられません。
あなたは、どう思うんですか、それを明らかにしてください。
そして、なぜ、そう思うのかを教えてください。
そこまですれば、作文の仕方くらいは手伝ってあげられます。
「自分の」意見については、「達成したと思う」も「達成しなかったと思う」も、どちらが正解ということはありません。
この作文課題の意図は、どちらの意見であるにせよ、
「筋道の立った」考えをもって結論を導けているかどうかを見ることであって、
思想のチェックではないので、どちらでも正解なのです。
論理的な文章を、正しい文を正しい表現で書けているかどうか、
正しい原稿用紙の使い方ができているかどうか、などが、採点の基準となります。