フォークを後ろ向きに曲げた『逆オフセット』という車体も、無い訳ではありませんが、写真のスコットのクロスバイクは元々がそういう設計の車体ではありません。
フォークを逆にする事で、設計者が想定したハンドリングにはならなくなってしまいます。
どんな風に変化するかについては、ちゃんとした図面を引いてみないとちょっと判りません。
単純にフォークオフセット量が逆になったので『フロントセンターが短い=ハンドリングがクイック』ではなく、フロントが持ち上がる分、ヘッドアングルが寝る事にもなりますし、ハンドリングに大きな影響を与えるトレール量がどれだけ変化するか、というのが問題になります。
トレールが小さくなるようだと、フロントセンターの短縮と相乗効果で、直進安定性の低い、ヒラヒラしたハンドリングの車体になってしまいますし、逆にトレールが大きくなると、変なクセを持ったハンドリングになってしまう可能性もあります。
この車体はダウンチューブと前輪の間のクリアランスが広かったのでこんな事ができたのでしょうが、普通なら、逆を向ける前に前輪がダウンチューブに当たってアウトです。
あと、この写真で見ると、Vブレーキのアームとシフトケーブルが干渉してそうな位置関係に見えますが、場合によってはフロントブレーキが正常に動作できない、とか、フロントブレーキとシフトケーブルが引っ掛かってしまってハンドルが大きく切れない、という危険性もありそうですね。
この人が無知でやっているのか、それとも意図的にやっているのかは、ちょっと判断しかねます。
いずれにしても、他の方もおっしゃるように『馬鹿者』ですね。