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甲が事情を知らない乙を利用して丙に毒物を与えて殺そうとしたところ、

kat********さん

2011/1/914:53:25

甲が事情を知らない乙を利用して丙に毒物を与えて殺そうとしたところ、

乙は、当初甲の意図に気づかないまま毒物を丙のにもとに運ぼうとして
いたが、途中から甲の意図を察知したものの、そのままAに毒物を投与
した。甲の罪責はどうか。

甲は殺人罪の教唆犯となる? それとも、殺人既遂罪?

いやいや、この場合、もしかして、甲は殺人未遂罪になってしまうのか?

誰かご教示頂けましたら幸いです。

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ベストアンサーに選ばれた回答

bar********さん

編集あり2011/1/919:40:17

被利用者に従犯意思が必ずしもあるとはいえない場合ですので、参考書等では共犯と錯誤の問題として扱っている場合が多いと思います。

ここは学説が鋭く対立していますので、どれが正解だというわけではないですが、

答案に書く場合は、間接正犯未遂(殺人未遂)がよいかなと思います(丙は死亡したとします)。
(刑としての妥当性としては教唆犯がよいと思いますが、論理的に明確な答案が書きづらいのが難点です)。

【1】まず問題となるのは、実行の着手時期が利用行為時(甲が乙に毒物を渡した時点)か被利用行為時(乙が丙に投与した段階)かです。(投与とありますので、甲と乙は医者と看護師の関係を想定しているのだと思います。)

未遂犯の処罰根拠は、構成要件的結果発生の現実的危険性を惹起したことにありますので、実行の着手は構成要件的結果発生の現実的危険性ある行為が開始された段階で認められます。通常医師に渡された注射を毒物だと勘ぐることはないと思いますので、医師が情を知らない看護師に毒を含んだ注射器を渡した段階で結果発生の現実的危険性が認められ、実行の着手が認められます。

【2】次に問題となるのが、途中で情を知ったがなお注射を行って丙を死亡させた点をどう評価するかですが、これは相当因果関係の問題として処理します。

刑法上の因果関係は、実行行為と結果との間に相当因果関係があることが必要ですが、被利用者が情を知った上で犯行を決意してこれを実現することは社会通念上相当とはいえず、相当因果関係が否定されます。

ですので、殺人罪の間接正犯の未遂罪が成立するとなります。

被利用行為を実行行為ととらえた場合には、教唆犯として処理することになります。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
すいません。結果が丙に発生したものと勘違いしていました。

乙の意思でAに結果が発生した場合、実行行為は利用行為の段階で既にみとめられていますので、具体的事実の錯誤(方法の錯誤)の問題として捉え法定的符合説にたち、また相当因果関係が否定されるので、Aに対して殺人罪の間接正犯の未遂が成立し、丙に対する殺人未遂とは観念的競合になると考えます。

(customerprofesserさんがおっしゃられている、乙が過失により取り違えてAに対して注射してしまった場合は、被利用者(乙)は過失への規範には直面していますが、故意犯のそれとは異なると考えられるので、なお間接正犯における道具としての性質が認められると考えます。また、結果が甲の予期していた点と異なっている点(Aが死んだ点)は、具体的事実の錯誤(方法の錯誤)の問題として捉え、法定的符合説により、Aに対する殺人既遂罪の間接正犯が成立すると考えます。
思考上でミスがないといいですが・・・)

質問した人からのコメント

2011/1/16 07:12:12

降参 ご回答ありがとうございました。 大変参考になりました。

customsprofesserさんもありがとうございました。

ベストアンサー以外の回答

1〜1件/1件中

cus********さん

編集あり2011/1/920:44:57

お二方立派なお答えですが、質問は甲の意図は丙への毒物投与であったが、甲の意図を察知した乙は、丙ではなくAに投与したわけですから、丙への関係においては、間接正犯の未遂でいいと思いますが、Aにたいする投与は、乙の故意であって、甲の意図するところではなく甲はAへの毒物投与については責任を負わないと思うのですがいかがですか。
なお、乙が、甲の意図を知らずに、甲の指示を取り違えていてAに投与した場合は?頭がいたくなります。
追記
法的符号説にたった見解はわかるのですが、乙が丙に与えるつもりでAが飲んだ場合ならわかるのですが、丙への投入意図はまったくなくなった場合にもなお法的符号説が成り立つのでしょうか?よく例になるXを撃つつもりで撃った弾がYにあたった場合はそうですが、銃をえたことを奇貨として全然別の機会にZを撃った場合を考えればそこまで法的符号説でいけるのでしょうか?

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