m×n行列AをA=[a_1,a_2,…,a_n]とおく。a_iは縦ベクトルであり、 R^mのベクトル。a_1,a_2,…,a_nの任意の線形結合 t_1 a_1+t_2 a_2+…+t_n a_nは、Ax （x=T^(t_1,t_2,…,t_n)）と 表せる。よって、次のことがわかる。 a_1,a_2,…,a_nは線形独立。 ⇔Ax=0となるxは0のみ。 ⇔P,Qをそれぞれm次、n次の正則行列とするとき、PAQx=0と なるのは、x=0のときのみ。 ⇔Aはランクがn。 (1) a_1=T^(a,b),a_2=T^(c,d)が線形独立であるための必要十分条件は、 A=[a_1,a_2]とおいたとき、Aのランクが2、すなわちAが正則であ ること。すなわちAの行列式ad-bcが0でないことである。 (2) a_1=T^(a,b),a_2=T^(c,d),a_3=T^(e,f)が線形独立であるための必要 十分条件は、A=[a_1,a_2,a_3]のランクが3であること。しかし、 Aは2×3行列なのでランクは2以下である。よってa_1,a_2,a_3は 線形独立になり得ない。 (3) 縦に並べてできる3×2行列のランクが2であること。