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ディーゼルターボはガソリンエンジンのターボよりなぜ燃費がよいの?

jinさん

2011/9/2421:37:40

ディーゼルターボはガソリンエンジンのターボよりなぜ燃費がよいの?

2Lのガソリンエンジンのターボなんかは、燃費が10km/hもいかないのに、
同じ排気量のディーゼルターボは燃費が15km/hくらいですよね?
なぜディーゼルターボは燃費が悪くならないのですか?

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e60********さん

2011/9/2507:02:16

ディーゼルエンジン車の燃費が良いことは下記5点の理由によります。

(1) 燃料の発熱量
(2) 圧縮比
(3) リーン燃焼
(4) ポンピング・ロス
(5) 低速域のトルク

では,以下に説明いたします。ここで上記(1)~(3)はエンジンの運転域の全般を通じて言えることであり,上記(4)と(5)は,比較的,負荷の小さい場合です。

--------------------------------------

●燃料の発熱量比較

ガソリン=32.65MJ/L
軽油=34.33MJ/L

ですから,軽油はガソリンの105%の発熱量があります(ここでは低位発熱量を使いました)。一般のディーゼルエンジンはガソリンエンジンの燃費の135%くらい良くなりますので,この差だけでは説明し切れません。

●圧縮比が高い

ガソリンエンジン = 10~11
ディーゼルエンジン = 16~18

ところで,「馬力」と「トルク」は,燃焼室内の圧力から,下記式で計算できます。

(馬力)=2π×(回転数)×(トルク)
(トルク)=(正味平均有効圧力)×(排気量)×(爆発回数)/(2π)

圧縮比が高いほど,正味平均有効圧力が高くなりますので,結局,トルクが大きくなります。一方,ディーゼルエンジンの方が,高い強度の部品になり,最高回転数が,ガソリンエンジンより低くなるので,馬力については,ディーゼルエンジンの方が,小さくなります(一般に)。

●リーン燃焼
ガソリンエンジンは,空燃比(燃料1に対しての空気質量流量)が14.7です。これに対して,ディーゼルエンジンでは,30~60という非常に希薄な燃料で燃焼できます(リーン燃焼)。

●ポンピングロスが小さい
一般のガソリンエンジンは,吸入空気量で出力を制御します。この吸入空気量は,スロットルバルブで制御します。街乗り程度の,負荷の低い条件では,スロットルバルブはほぼ閉じており,このため,スロットルバルブから燃焼室内は,大気圧より低い圧力(負圧)になります。つまり密度の低い空気になります。

このため細い針の付いた注射器で空気を吸うときに大きな力が必要なように,エンジンも吸入時,大きな力が必要になります。これをポンピングロスといいます。最大で,出力の40%にもなるので,無視できません。

一方,ディーゼルエンジンは,吸入空気量ではなく,燃料噴射量で出力を制御します。このため,スロットルバルブはなく,ポンピングロスはほとんどありません。

●低回転域でのトルク
添付図をご覧ください。

エンジン回転数に対して,ディーゼルエンジンはガソリン大きなトルクを出すことができます。ただし最高回転数の制約から,変速機,デフでの減速が1.5倍くらいガソリンエンジンより大きいので,ちょっと注意する必要があります。

この減速のことを考慮しても,ガソリンエンジンよりトルクが非常に大きいのは,下記2つの理由からです。

(1) ガソリンエンジンの約2倍のトルク
(2) 低回転域から大きなトルク

特に上記(2)の低回転域からトルク発揮により,運転者は強い加速感を得られ,運転しやすいことになります。またアクセル開度が小さいので,最終的に燃費が良くなります。

ちょっと専門的になりますが,「低回転域のトルクが大きく余裕馬力が大きい」ということがディーゼルエンジンの燃費の良さと言えるでしょう。

●どうして過給を使うのか?
ディーゼルでもっとも難しいのは,NOxです。これを抑えるには,燃焼温度を下げる必要があります。このためEGRを多く入れます。すると酸素濃度も下がり,未燃分が増えます。これを防ぐため,新気(新しい空気,酸素)を入れるため過給機を使います。過給機を使うと,BMEP(正味平均有効圧力)も同時に高くなるため,トルク,出力もアップし,排気量のダウンサイジングが可能になります。

●どうして圧縮比を下げるのが良いのか?
過給量が増えてくると,圧縮比を下げないと,着火タイミングが早まり,トルクへの変換効率(時間効率)が悪化するためです。このため低いほどよいのですが,始動時の着火性が限界となり,最低圧縮比が決まります。これを改善するには,良いグロープラグが必要です。なお圧縮比が低いと,燃料噴射タイミングを早めてもすぐに着火しないため,予混合(=燃料と空気の混合)が促進し,より均質に燃焼できます。これにより高温スポットが回避でき,やはりNOx低減燃焼になります。

簡単ですが,ご参考になれば幸いです。

ディーゼルエンジン車の燃費が良いことは下記5点の理由によります。

(1) 燃料の発熱量
(2) 圧縮比...

質問した人からのコメント

2011/9/28 00:33:04

わかりやすい説明、ありがとうございました。
最近エクストレイルのクリーンディーゼルに興味があって、
カタログをみてると高出力で燃費がいいようなことが書いてあって、
なんでかなーと思った次第です。
k_fzr1000_2さんの回答も非常に内容が濃かったのですが、私の知恵不足で難解でした・・・。
みなさま、熱い回答、ありがとうございました。

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k_f********さん

編集あり2011/9/2515:31:55

字数制限に引っ掛かりましたので、こちらに続けます。

この様な構造にガソリンエンジンが進化したとすれば、Turboを併用したとしても、何ら悪化する要因とは成らないでしょう。


余談ですが、過給で大出力・小型軽量(?)なのに燃費極悪というディーゼルも存在します。仏ルクレール戦車に採用されているハイパーバーエンジンです。
Turbo過給をします。高過給圧を最大限に活かす為に、圧縮比を下げます。(7 ?)
この低圧縮比では始動出来ませんので、Turboを電動アシストして回転させ、高温の空気を作り出します。出来た過給気はエンジンをバイパスしてタービンに直接送りますが、途中に燃焼室を設けて燃料を噴射し、先にガスタービンの様な自立回転に持ち込みます。
こうやって大量に出来た熱々の空気を吸い込む事で、ディーゼルを始動するのです。
Turboの2段掛けという多段過給で高過給圧にすれば、小排気量でも大出力ですし、何よりTurboラグが生じません。
このエンジンは20年以上前に完成したので、とても画期的でしたが、常にフルパワーで運転している様な物なので、燃費が悪く、それが、自衛隊が採用を諦める要因に成ったと言われています。

ですから、ディーゼルであれば必ず低燃費に成るという物でも無い事をご理解下さい。

k_f********さん

2011/9/2514:59:03

pbrgw617さんへ

かなり面倒臭い話に成りますが、少々お付き合い下さい。

先ず、過給付きディーゼルと過給付きガソリンは同列に扱えません。
過給が出力・燃費のみならず、排ガス迄良くするディーゼルに対し、ガソリンの方は技術開発が進んでいない為に、マイナス要因無しの過給が出来ないからなのです。この点で観るとVWのダウンサイジングはまだまだで、Fiatのツインエアーの方が先を行ってる感じです。

過給と言っても色々在りまして、過給器を使わない過給という物も在ります。吸気管を細く長く伸ばして、吸気の慣性を使う方法で、ハンガリーのチュール博士が発明した物が広く使われる様に成りました。
この慣性過給を上手にチューニングすると充填効率で110%位が望めますし、実用性を無視して高回転域でのガス交換効率が良く成る様にバルブリフト・タイミングを設定した物が、レース専用エンジンです。アイドル回転が4000rpmとか6000rpmとか言われますね。
これをもっと、と考えて吸入弁開口面積を増やしたのが、ホンダが2輪でやったオーバル形状ピストン・シリンダーで、1気筒当たり8弁にも成っています。

ですが、自然吸気のままじゃこの位が限界でしょう。何より、真円じゃ無いシリンダーはちょっと酷です。(特にリングの封止能力が)
なので、専用の過給器にご登場頂くのですが、今は一般的に成ったTurboは速度型と言われる特性を持つので、レシプロエンジンと組み合わせて定トルクな回転領域を得る・使うのは極めて難しい技術なのです。

先ず、最大回転・出力の時の排ガス流量に合わせたTurboサイズを選ぶと、ずっと吸排気抵抗に成るばかりで、最後の最後でブッとブーストが上がってお終い、の使い物に成らない特性を示します。ので、小さ目を選んて過給圧の立ち上がりを早くし、排気詰まりに成るのをウェイストゲート弁で逃がしつつ過給圧制御を行ってトルクバンドを広げ、実用的にします。
が、ガソリンは混合気を吸い込んで圧縮する予混合燃焼なので、温度が上がり過ぎると不正着火を起こし、その衝撃波と熱でエンジンが壊れるのです。
それを避ける為に圧縮比を下げた。
下げても過給を十分に効かせて充填効率を上げた方が、出力増大のメリットが大きく出るので、下げてでも過給したのですが、燃焼ガスが十分に膨張し切らない内に排気される様に成る分は、燃焼室内壁から排気ポートに掛けての加熱が激しく成ります。
熱く成るから、吸入新気も加熱されて不正着火も起き易く成る。
一時凌ぎで点火遅角を行って、燃焼室圧力上昇のピークを遅らせると、不正着火対策には成っても膨張不足で増々排気温度が上がる。ので、丸で消防車が到着して放水する様に、燃料を増量して冷却を行う訳です。(増量のレスポンスは遅い)
加えて、低圧縮比化に排気量縮減では、発進時等のTurboが過給してくれない領域のトルク減が困るので、十分なダウンサイジングが出来ない。
そして、「欲しいっ!」とアクセルを踏んだ瞬間に過給圧が立ち上がらないTurboラグが生じるので、増々小排気量化が不可能に成る・・・と、負の相乗効果なのです。

ディーゼルでは、スロットル弁で吸気絞りが無い、つまり排ガス量を減らさないのでTurbo過給と相性が良いと言われます。
低圧縮比化での問題がガソリンと同様に在りますが、それが負の連鎖と成るガソリン程ではありません。
出力・トルクを稼ぎ出して排気量を小さくすれば、熱効率計算の分母である、ピストンとシリンダーの摩擦損が小さく出来るので、大幅な向上と成ります。
それに、空気過剰で燃焼させれば排ガスの黒煙対策に成ると同時に、燃焼温度が下がってNOx排出量抑制対策にも効果が大きい。
だから、今の所、ディーゼルで過給、特にTurboでも弊害が大きく見えて来ないのです。

今後、ガソリンエンジンは
1.圧縮(膨張)比14の達成
2.スロットル弁を廃止し、吸気弁閉じ時期可変式機構で出力制御する
3.高効率機械式過給器の採用
を同時に実現する事が必要に成ります。
ディーゼルに負ける最大の要因は、吸気絞りによって部分負荷域で効率が悪く成る事。なので、吸入行程の長さで出力制御する様にします。
着火の為に嫌でも圧縮比が高く、結果として膨張比も高かったディーゼルと同様に、理想とされる膨張比14を採用します。と、十分に膨張して排ガス温度も下がるので、燃料冷却が不要に成ります。
アイドル回転から過給出来る機械式過給器なら、低回転低トルクを心配せずに、排気量半減と出来ます。
又、吸入弁閉じ時期可変式なら実質的な可変圧縮比エンジンですから、過給圧を幾ら上げても大丈夫に成ります。燃費(熱効率)悪化の原因であるウェイストゲート弁やプレッシャーリリーフ弁が要らなく成ります。・・・
(字数制限)

miu********さん

2011/9/2501:58:38

簡単にだけ説明します。

エンジンは混合気を圧縮して爆発させていますが、基本的にこの圧縮率が高い程効率が上がります。
この圧縮率ですが、ガソリンエンジンはある程度圧縮させると自然発火して適正なタイミングになる前に爆発してしまいます。
これがディーゼルエンジンですと、もっと圧縮率を上げても自然に爆発はしないので高圧縮高効率が実現できるのです。


もう一つは燃料の噴射です。
ガソリンでもインジェクターがインマニではなくシリンダーに付いているいわゆる直噴エンジンがありますが、ディーゼルも直噴です。
ディーゼルは点火プラグがなく、自然着火による爆発を行っています。
圧縮が高まり点火したタイミングで燃料が噴射されるのです。

この噴射、例えばスポイドで一滴落とすような噴射より、霧吹きで噴霧するような噴射の方が一気にシリンダー内に燃料が広がり、燃焼効率も高くなるのは想像できますでしょうか。
霧化を促進すればインジェクターの噴射穴を小さくしなければならず、そこから大容量の燃料を吹くのであれば単純に圧力を高くしなければいけません。

そこで開発されたのがコモンレール式です。
従来は燃料ポンプから直接インジェクターにデリバリーされていた燃料を、コモンレールという高圧タンクに一旦貯めてから各気筒に送り込みます。
それと同時にインジェクター自体も多段噴射を含む細かい制御が可能になり燃焼効率が向上した結果、現在のディーゼルは高燃費、高出力が可能になりました。


例えば某ドイツ車のディーゼルは2000ccターボでトルクは45キロ(しかもアイドリング+α付近)、燃費は高速なら20km/L近く伸びます。
トルク45キロといえばNAで4000cc以上のトルクです。
(ターボユニットはノッキング等の理由でディーゼルとの相性がいいんですが、長くなるのでこれは別途ググってください。)
この低回転で最大トルクというのも、高回転で高トルクのガソリンと比べて燃費の良い理由の一つです。


このユニットを開発したのがボッシュであり、ディーゼル市場=欧州の理由です。
MBやBMWは勿論シトロエン、プジョー、ランチア、アルファ、アウディ、VW・・・エンジン丸ごと他社の供給もあれど、どこともラインナップしています。

また、日産はルノーのディーゼルで(あ、余談ですがエクストレイルのディーゼルユニットはルノー製です)、トヨタはVITZからレクサスまでディーゼル搭載をラインナップしていますよ。
あちらではディーゼル=エコカーなんです。



すみません、どんどん長くなりそうなのでこのあたりで・・・。

tos********さん

2011/9/2421:59:55

最近、マツダからスカイアクティブが発表されました。
これは、ガソリンエンジンの圧縮比を高くして、
熱効率を良くしてあげようとする技術です。
(熱効率が良くなる=燃費が良くなる)
しかし、ただやみくもに圧縮比を高くすると、
ノッキングが発生します。
ディーゼルエンジンにはこのジレンマがなく、
最高の熱効率を得る圧縮比にすることができます。

ain********さん

2011/9/2421:43:15

燃焼効率が高いからです。
NAよりもターボ付きの方が省燃費だったリしますがそれが普通です。

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