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食品の殺菌温度75度の根拠は?

nya********さん

2012/5/1715:48:18

食品の殺菌温度75度の根拠は?

食品工場で勤務しています。あるメーカーの食品の表示に中心温度が75度1分以上なるように殺菌してから使用・・・・とありました。その他、様々な通知等にも載っています。一般的な食中毒菌の死滅温度は60度30分ほどで死ぬと学校で教えてもらった記憶があります。または、芽胞やエンテロトキシンを抑制するには、75度でも無理だと思いますが、この75度 の根拠を教えてください。

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ベストアンサーに選ばれた回答

p_b********さん

編集あり2012/5/1718:27:20

pasteurizationというキーワードを覚えてください。これは名前のとおりパスツールによって開発された殺菌方法です。
もともとはワインの殺菌に使われた条件ですが、現在ワインは低温殺菌されず牛乳に用いられています。60度30分という殺菌条件なのですが、もちろん煮沸したほうが殺菌のレベルは上がるわけですが、牛乳にこれを行ってしまうとクリームラインという条件をオーバーしてしまい、品質が落ちてしまうわけです。とはいえ、乳は汚染されていますから殺菌しなくてはなりません。そこで指標となったのが抗酸菌(結核菌など)で、これらの菌は芽胞形成菌ほどではありませんが、一般細菌に比べ熱に抵抗性を持ちます。加えて乳を解する結核の感染があったため安全に乳を提供するため、品質を落とすことなく殺菌する方法が必要だったのです。それがpasteurizationです。抗酸菌(もちろん一般細菌も)を殺菌しつつ、乳の品質を落とすことなく殺菌する方法です。確かに医療の現場で利用されるような一切の微生物が存在しない滅菌状態は食品の安全性を確実に担保しますが、人間の抵抗性を加味して、この程度の殺菌レベルでもよいだろうというのがpasteurizationです。これはそのまま他の食品にも広く利用されるようになり現在に至ります。
さて中心温度75℃1分という調理条件ですが、これもpasturizationと同様に考えてもらってもらえると分かりやすいかと思います。確かに芽胞形成菌やエンテロトキシンの危険性は除去できませんが、食品のおいしさまでも劣化させることなくある程度の安全性を確保できるという条件なのです。芽胞形成菌やエンテロとキシンの危険性は細菌や毒素の付着を防ぐことで確保し、食品のおいしさと安全性の両方が確保できるという目論見のもと考え出された殺菌条件です。
ちなみにこのpasteurization。パスツールの名前を冠していますが、日本ではパスツールがこの方法を発見する300年前、室町時代に日本酒の発酵をとめる方法として経験的に利用されていました。すごいですね。

もっと定量化されたデータも食品の殺菌方法の教科書的にはあるのですが知恵袋ではこの程度の理解でかまわないかと思います。

質問した人からのコメント

2012/5/17 18:39:18

早々のご回答ありがとうございました。大変よくわかりました。ありがとうございました。

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