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バロック音楽についての質問です

sir********さん

2012/9/1411:09:00

バロック音楽についての質問です

バロック音楽はリズムが基本的に単調で緩急がなく
ピアノやヴァイオリンの初級者でも弾けてしまう曲ばかりという感想を
ネットで見かけたのですが本当にそうなのでしょうか?
私はバロック音楽のことはよくわからないんですけど
この感想は何か違うような気がしてなりません
バロック音楽の一端をみて短絡的に評価してるだけのように思えます
実際にバロック音楽をよく聴く方はどう感じますか?
また反証となるような作品があったら教えてください

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ベストアンサーに選ばれた回答

lon********さん

編集あり2012/9/1417:54:48

単純に現代の五線譜に書かれている音符だけ見て判断しているのであれば
そういう言い方にもなるでしょう。

ただしバロック時代にはまだ、現在のようなピアノは製作されていませんし
バイオリンも、弓も含めて今の形状と違っています。
だから、奏法もちょっと違うし、そこから奏でられる音や響きも若干違うんですよね。

楽曲の緩急表現とはリズムのみで行われるものではなく
音の響きや倍音構成によっても多様な調和音が生まれるのであって
「単調なリズム」=緩急に乏しい・・・という捉え方は
例えは悪いけど「日本の墨絵は白黒の無彩色しかないので単調だ」と言っているようなモノ。

その場の空間や天気、聴いている人達の心情などによって万華鏡のように即興を加え
なおかつ根底を貫く楽曲構成は変わらない。
だからこその変化を含有したバッソ・コンティヌオ(Basso continuo)なのであって
それを楽しむのが当時の音楽美意識なのです。

また、この時代の音楽は、正確なピッチを持って演奏するほど美しく調和します。
近代ピアノのような12平均律では決して生まれない倍音と美しさが特徴です。
奏者は「研ぎすまされた耳」と「正確なピッチを再現できる技能」を持つことが必要です。
コレ・・・けっこう大変なんですよ。
古典派以降のロマン派の楽曲ばかり演奏している弦楽器奏者には
ビブラートを多様して適当に音程をゴマかして演奏する実態もあります。

件の文章を書いた人は、そういうことを知ってるのかな?

反証となる作品や演奏を列挙するには
器楽作品よりも声楽作品を並べるのが早いんだけど
そういうこと言う日本人は声楽をあまり聴かないので、声楽に対する耳が育ってない。
だから素晴らしさがわからないと思います。
バッサリ切り捨ててスミマセン。

質問した人からのコメント

2012/9/21 03:41:38

こんなに詳しく教えてくださって皆さんありがとうございます。
バロック音楽を聞く上のでの心構えと基本がわかったので皆さんがあげてくださった
作品を聞き込んでみようと思います。

ベストアンサー以外の回答

1〜5件/6件中

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編集あり2012/9/1502:26:19

「バロック音楽は抑揚をつけず単調に弾くものである」という考え方は、20世紀前半のバッハ再評価の際、ヴァルター・ギーゼキングらによって唱えられたもので、今でもピアノでバッハを弾く際には行われていますが、これはバロック時代の演奏習慣とは異なるものです。

バロック時代には、「強拍は長めに、弱拍は短めに」弾くものとされていました。これをフランス語で「イネガル(=不均等)奏法」と言います。また、即興的に装飾をつけて、たっぷりと楽器を歌わせることが求められました。

そのような演奏を聴いてみて下さい。まず鍵盤曲を少々。

エリザベト=クロード・ジャケ・ド・ラ・ゲール
『クラヴサン組曲第1番ニ短調』より「プレリュード」
http://www.youtube.com/watch?v=LFdPW51rTPg

ディートリヒ・ブクステフーデ『チェンバロ組曲 イ長調』
http://www.youtube.com/watch?v=P_k--AsTqGk

バロック時代の楽譜には、曲の「骨格」しか書かれていないことが多いので、装飾をつけずにそのまま弾いたら、単調でつまらない音楽になってしまいます。(ただしジャケ・ド・ラ・ゲールは細かく装飾音記号を書き込んでおり、上記の演奏はその通りに弾いています!)

なお、18世紀の半ばになると、壮麗なバロック趣味に代わって、優美なロココ趣味が好まれるようになり、「柔らかい音の出るチェンバロ」としてピアノが発明されます。したがって、「バロックの終わり」と「ピアノの誕生」は、ほぼイコールです。

続いてヴァイオリン曲も少々。

トマゾ・アルビノーニ『ヴァイオリンソナタ イ短調(作品6の6)』
http://www.youtube.com/watch?v=2EjRGXzokhE

ハインリヒ・ビーバー『ヴァイオリンソナタ 第5番 ホ短調』
http://www.youtube.com/watch?v=LzePNhW5HxY

ただし、バロック時代を特徴づけるのは、オペラと宗教曲です。これらに触れて頂かないと、バロック音楽の「うたごころ」は分かりません。少し貼っておきますので、これはお暇なときにでも聴いてみて下さい。

ヴィヴァルディ『スターバト・マーテル RV 621』
http://www.youtube.com/watch?v=dFuEQEs6A24

ヴィヴァルディのオペラ『怒れるオルランド』より「Sol da te」
http://www.youtube.com/watch?v=FjGiWcjZ4x8

ヘンデルのオペラ『リナルド』より「涙の流れるままに」
(映画『カストラート』の一場面)
http://www.youtube.com/watch?v=t9h7oB0TpLY

ラモーのオペラ『プラテー』より「Aux langueurs d'Apollon」
http://www.youtube.com/watch?v=PLMnfF13Ybc

kinnkannteiさん

編集あり2012/9/1421:20:46

> 反証となるような作品があったら教えてください

これ一つで充分だと思います。

J.S.Bach マタイ受難曲

orp********さん

編集あり2012/9/1417:44:50

現在「バロック」と思われている音楽には2通りあると思います。
1つは、バロック音楽です。
もう一つは、ロマン派風バロック音楽です。
つまらないイメージのバロック音楽は、おそらく後者のことです。後者は一部の曲を除き、確かにつまらないです。

音楽は、古典派の時代に劇的に変化しました。その境界線は、フランス革命だとも言われます。フランス革命までは、芸術音楽は貴族のものだったものが、以降は大衆のものになりました。その頃を境に、演奏法、パート割り、発音の方法、解釈の方法、果ては楽譜の読み方までがらりと変わったわけです。

今の音楽教育は、ロマン派教育です。音楽大学でもバロックに関することはさらりと流すだけで、深くはやりません。ということで、町の音楽教室の先生はおろか、一流(ともてはやされている)の演奏家ですらバロックのことを全く分かっていません。そういう人たちが、ロマン派の視点でバロック時代に作られた曲を弾いても、良い音楽が作れるわけがありません。

>また反証となるような作品

はっきり言ってほとんど全部の曲に当てはまることなのですが。
バロックの合奏曲の99%は「旋律と通奏低音」という形で書かれています(旋律は1つまたは複数)。
通奏低音パートは、1つのバスの旋律があり、そこに数字(和音記号)が振られています。その1つのパートを、ヴィオラダガンバとチェンバロ、あるいはリュートやギターやハープやファゴットやヴィオローネなど任意の楽器で、複数の楽器で演奏されるものです。
数字はその場の雰囲気で即興で和音や対旋律を加えて演奏され、それに答えるように旋律パートも即興を加えて、その駆け引きのスリルや意外性を楽しむのがバロックの醍醐味です。ところがロマン派風の演奏では、その数字は完全に無視され、チェロ(+コントラバス)だけで演奏されるのが一般的です。つまりバロックの最大の楽しみである、即興的な駆け引きがすっぽり抜け落ちるわけです。そんな演奏は、やっても聞いても面白いはずがありません。


バロックの曲の楽譜は、旋律でさえも骨格しか書かれていません。本来は演奏者の感性でそれを装飾し、美しい音楽に仕立てるもので、それが楽しみでもあるわけです。ところがロマン派風の演奏では、楽譜どおりに単調で緩急がなく演奏してしまいます。そんなものが面白いはずがありません。
たとえば下はコレルリのヴァイオリンソナタです。
http://pds2.exblog.jp/pds/1/201004/10/43/f0229743_21483554.jpg

ふつうは一番上のパートは作曲時には書きません。曲自体は下の2段だけで完結しています。珍しく「こんなふうに演奏できる」という手本を書いたのがこの1段目です。この曲に関してはコレルリが例をわざわざ書いてくれているから、ロマン派風の人でも装飾的な旋律が弾けるのですが、もしこれが書かれていなければ、ロマン派風の人は2段目のように弾くわけですね。確かに初心者にも弾けそうです。まさに単調で緩急がない曲です。
この2段目の楽譜から1段目のような装飾的な旋律を導き出すのがバロックの醍醐味です(もちろん100人いれば100とおりの旋律が出来上がります)。
逆に言えば,2段目を見てパッと1段目のような装飾が思い浮かばなければ、バロックが弾けるとは言えません。

この2段目は、
ロマン派風に見ると「簡単でつまらなそう」に見えますが、
バロック的に見ると、「装飾しがいがあってわくわくする楽譜」に見えるわけです。


※2の話をする時、バッハだけは同列に扱えません。
バッハは、装飾を演奏者に任せるのをやめて楽譜に記す、ということをやり始めた、特殊な人なので、曲にもよりますが、バッハが弾けたからと言ってバロックが弾けるとは言えないのです(逆に言えばロマン派風の人でも、バッハだけはだいたいひけるわけです)。

nek********さん

2012/9/1412:06:09

初級者でも弾けてしまう曲ばかり・・・。
そんな初級者がいたら天才ですね。

>リズムが基本的に単調で緩急がなく
聴いた人の耳が悪いかリズム感が良くないのか・・・単調で下手な演奏しか聴いていないか、だと思います。

http://www.youtube.com/watch?v=7tVwtfCvOsk&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=l75X-SDKq1Y&feature=fvwrel

2012/9/1411:54:39

>リズムが基本的に単調で緩急がなく

楽譜通りに演奏すれば、そういうことかもしれない。しかし、即興演奏が許されていた。リズムを変えて演奏することもありだった。

楽譜上の、緩急、強弱の表情記号は少ないが、演奏者の解釈にまかされていた、と言えるだろう。

>初級者でも弾けてしまう曲ばかりという

技術的にはそういうことかもしれない。だが、それは、芸術的な演奏、すなわち、人を感動させるような演奏ができるか、という意味でいえば、初級者でも弾ける、とは言い難い。

たとえば、バッハの無伴奏ヴァイオリンソナタ、パルティータなど、もちろん、同じ無伴奏のチェロソナタなど、初級者が弾いたら、さまにならないだろう。

同じくバッハのオルガン曲などは、初心者でも弾ける、とは、とても思えないが。

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