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使用済み核燃料の保管方法に、大変優れた物があることを、11月末に検索中に見つ...

ikg********さん

2012/12/417:42:23

使用済み核燃料の保管方法に、大変優れた物があることを、11月末に検索中に見つけました。「乾式キャスク」というものです。そこで、使用済み核燃料の保管方法について質問します。

従来の核燃料の保管方法の「使用済み燃料プール」とはどういうモノで、安全性は確保されていましたか?

「乾式キャスク」とはどういうモノで、従来の「使用済み燃料プール」とは安全性の確保上でどちらが優れていますか?

「乾式キャスク」の導入実績は諸外国と日本ではどのように違い、原子力災害にどのような実績がありますか?

将来、「使用済み燃料プール」を止め、「乾式キャスク」へ保管方法を変えるべきですか?

補足riewsevgoさん、大変詳しい回答を頂いて、感謝します。僕の、考えと一致しています。中長期の保管に適しているから、最終処分方法の確立までの時間が稼げると思います。
女川などが、津波に襲われたのに、「乾式キャスク」に保管していたことで、大事に至らなかったと言われています。過酷事故の防止にも、有効なようです。また、使用済み燃料の保管のうち、いま考えられるベターの方法のようです。
BAは、暫くお待ち下さい。

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rie********さん

2012/12/501:59:50

原子炉で使用中の核燃料棒は13カ月の定期点検中に一部が取り出され、新燃料や他の保管中核燃料と交換されます。これは出力とそのバランスを調整するためです。取り出された燃料棒は原子炉建屋(原子炉収納している建物)内にある使用済み核燃料プールに一時保管されます。そこにはまた交換用の新燃料も保管されます。通常、核燃料棒は2~3年ほど使用されると御用済みとなります。それが使用済み核燃料棒です。

使用済み核燃料中には高放射能の多種類の放射性物質が出来ているので、それが崩壊した時の放射線によって燃料棒が発熱します。それは崩壊熱と呼ばれますが、冷却して取り除き続けないと熱が燃料棒中に溜まって高温となり、福島事故のように溶けだしてしまいます。そこで使用済み核燃料プールの中に冷却水を循環させて冷やし続けられています。
放射性物質の多くは時間とともに崩壊して無くなっていくので発熱は小さくなっていき、通常2年ほどで水で冷やず空冷でもよくなほどになります。
そのようになった使用済み核燃料は通常、施設内にある別の建屋の共用プールに保管されます。そこには新燃料や使用済み核燃料が保管されている水冷プールです。

日本でも世界でもそのような水冷のプール方式の保管貯蔵が主流です。
構造は大体同じで、仕切りのあるラックに核燃料棒が収められ水の中に沈んでおり冷却水循環により温度コントロールがされます。水に入れておくのは熱を奪う以外に、放射能が高いので放射線を遮断するのに有効だからです。また、万一の燃料棒被覆管の破損時に放射性物質の拡散を防ぐためでもあります。

その欠点は、水の中で燃料棒が仕切りなど無しに接近すると、核分裂連鎖反応の臨界を起こしてしまうことです。水が無い状態なら臨界が起こらなくとも、水があると起こってしまいます。それは、連鎖反応を起こす中性子の速度が水が無ければ減速されず、ウラン燃料に吸収されにくくなるのに対して、水があると減速されウランに吸収されやすくなって核分裂反応が増えるからです。
そのため水の中でも臨界が起こらないように燃料棒の間隔が離され、またラック仕切りに中性子の吸収遮断材を入れています(入っていないものもある)。
しかしもちろん、地震などでプール破壊が起こったりなど、事故でラックが壊され、燃料棒が接近することはあり得ます。そうなると臨界事故の可能性があるわけです。
臨界事故になると、原子炉運転中の燃料と同じようになり発熱高温となって、水素爆発や水蒸気爆発、核燃料の溶融、蒸発、放射性物質の大量放出などの危険が極めて高くなります。

福島事故の4号機プールは爆発のダメージで一番危険な状態にあるとされ、東電が崩壊しないように補強しています。冷却水循環も通常配管系ではなく応急装備なので、また大きな地震が来ると破損や破壊が起こる可能性もあり警戒されています。もしプールが崩壊して使用済み核燃料が落ちると、接近集合して臨界事故もあり得ます。
他の原発でも、地震などで冷却系が破壊されたり建屋が破壊されるなどすれば危険な状態となります。
そうなる危険が高いのは、建屋直下に断層のあるところでしょう。

乾式キャスクは近年世界中で使われ始めており、日本でも研究され、一部で建造計画などが始まっています。
それは、充分な期間水冷保管されて発熱が充分低くなり、かつ放射能が低くなった使用済み燃料棒を空冷で保管するものです。その仕組みは、
http://spaem77gmwova915jiysge83sih.blogspot.jp/2012/08/6375-672.htm...
http://www.fepc.or.jp/nuclear/cycle/chozou/index.html
などに概念図があります。

その利点はもちろん手軽であって重厚な冷却系がいらないので維持管理が簡単であること、運搬性にも優れていることなどです。また水につけていないので、臨界事故の可能性も低くなります。欠点はテロなどで盗まれやすいことでしょうか。もっとも、そう手軽に運べる重量ではありませんが。
この方式は、大量にたまっている使用済み核燃料を100年程度中間保管しておくのに非常に便利ですから、半地下方式での保管が考えられるところです。フランスではそのようにして、最終処分の研究を行う間、最大数百年程度の保管を考えているようです。日本でも学術会議が同じ提言を政府に対して行っています。
この方式は普及し始めたばかりで、原子力災害の実績はありません。

以上のように、水冷方式は核燃料を運転に使った後、一定の期間は必ず行わなければなりません。乾式方式はその発熱と放射能が充分下がった後での長期中間保管に向いています。

質問した人からのコメント

2012/12/11 11:44:13

成功 解かりやすい丁寧な回答、ありがとうございました。プールの大きな欠点がよく解かります。まず、活断層だらけの若狭湾の14基から、早く「乾式キャスク」の導入をしてもらわないと大事故が起きます。

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yut********さん

編集あり2012/12/517:29:01

まずは結論から。

乾式キャスクは燃料サイクルの考案とホボ同時に生まれ、日本を含めて長期保管の主流となっています。
核燃料が崩壊熱を出している間は使用済み燃料プールに保管します。


「永遠に続く、極々緩やかな坂道に自動車を置く。」を想像します。
ブレーキを開放すると、車は重力(世を支配する物理原則)で坂道を下り始めます。
加速は無限ではなく、空気抵抗や路面抵抗という物理原則で一定に保たれます。

エンジンを始動してアクセルを踏み込むと一定以上まで加速でき、エンジン馬力に比例して高速まで加速可能となります。 しかし同時に、ガソリンが切れればエンジンは停止しますので、それ以上の加速はできなくなります。

これらを原子炉に置き換えると

・自然に坂道を下る現象が自然崩壊
・エンジンが起動した状態が臨界
・エンジンの馬力は原子炉出力
・エンジンは原子炉
・ガソリンは核燃料
・エンジンを切る動作が制御棒の挿入
・エンジンを切っても残る速度が崩壊熱(残速度や坂道の影響)

どんな核物質も崩壊熱を出しているとも言えます。


原子炉は「自然界では長期間かけて発生する自然崩壊を加速する」もので、「崩壊=崩壊熱を短時間で集める」システムと言えます。

ところが、一度臨界に達した核燃料は、内部に「自然崩壊速度が高い放射性物質」を溜め込みます。
「自然崩壊が早い=短時間で大きな熱を出す。」とすると、この熱を除去しないと燃料は自身が発する熱で融解します。
これが「核燃料のメルト(melt=溶解」であり、溶解した燃料が底に落ちる(down)をメルトダウン(melt down)といいます。

崩壊熱は時間と共に低下します。(崩壊速度の速い核種の崩壊)
私のつたない計算ですが、既存商用原子炉の燃料なら、1.5年前後で40℃くらいまで落ちるはずです。

崩壊熱が多く出ている間は強制冷却する必要があるのですが、これは水冷がベターなので、水を張った「使用済み燃料プール」で保管します。

崩壊熱が下がって「自然冷却でも燃料が溶けない状態」になったら水冷する必要がなくなり、むしろ腐食防止の観点からは乾燥・密封する方が重要となるので、ステンレスや鋼材で出来た密閉容器、すなわち「乾式キャスク」に入れて保管します。(大気での空冷)

湿式キャスクも燃料移動の際には使われ、それなりのメリットもありますが、長期保管用には適していません。
(水分による燃料棒被覆管やキャスク自体のの腐食問題等々)


1.使用済み燃料プール」とはどういうモノ
上記説明の通りです。

大事なのは「燃料同士を接触するだけ等で再臨界を起こすことは困難」なことです。(臨界を起こすには「臨界量」を超える必要がある。)
単純な説明をしましょう。 本からだけ読む方々は理解していないんですが、基礎として「元々燃料棒は数本まとめてプールに入れられる」ということ。「燃料棒の中には複数の燃料ペレットが積み重なっており、”もとから燃料が接している状態になっている”」こと。
もし燃料棒1本同士を接触させることで再臨界が起こせるなら、「既に燃料同士が接している」燃料棒に穴を開けて燃料棒内部に水をいれるだけで(今回の地震でも発生しました)再臨界してしまうことになる、臨界量等を無視して論じえるなら、炭素14という放射性元素を含む人体も原子炉足りえる。
ここから乾式キャスクを水に漬けても再臨界させられないとわかります。

プール内での再臨界とは「崩壊熱で全ての核燃料が溶け、貯まり、燃料棒と違う形になる。臨界量は燃料の形状でも増減するので、その場合は臨界量を突破すると自発再臨界にいたる可能性もありえる。」ということで、そのため「プールには臨界量以上を貯蔵してはならない」と規制があります。 単純に燃料を溶かして底に貯めても「自発再臨界は起こしえない」ということです。(再臨界の危険性論も提示されますが、それはもっと複雑な状態を想定したものです。)

臨界は難しい理論なので、突っ込んでお知りになりたければ補足で要求してください。
中立の立場で回答します。

2.安全性は確保されていましたか
以前は確保されていると考えていましたが、地震以後は考えの一部が変わりました。
ちなみにこれは、崩壊熱の有無にかんすることなので、湿式キャスクに納めていても同じことです。

3.どちらが優れていますか?
使うステージが違うので優劣は付けられません。

4.「乾式キャスク」「湿式キャスク」の導入実績
世界と日本で違いは有りません。
既に実用化している方法です。

5.原子力災害にどのような実績がありますか?
現在の状況を現出しているのが効果です。
現存するものの中では保管に最も適しているのではないか?と考えられています。

6.将来.....
替えると確実にメルトダウンが起きます。
湿式キャスクに納めた上で使用済み燃料プールに納めるという手も有り得なくはないですが、原理的にはそう安全性に変わりはありません。

sum********さん

編集あり2012/12/418:31:42

東京電力福島第一原発事故の被災者です。(家族で電力会社(関連含みます)で仕事はしておりません)
社会の皆様に、大変ご迷惑とご心配ををおかけしてしまいました。誠に申し訳ありませんでした。深くお詫び申し上げます。


第一・第二原発に限らず、全国にある原発の使用済み燃料プールは、ある程度の耐震対策はされていると思います。
震災後はストレステスト(嘘ばっかりのようでしたが)や、その後の再検査とかもやっているので、ある程度は持ちこたえると思います。

①燃料プールの役割ですが、新燃料の保管・使用済み燃料の冷却を行う場所として設置しています。
新燃料ですと、放射線はあまり出ていません。コピー用紙で放射線を遮られるほどです。安全とは言えませんが、使用済み燃料から比べるとはるかに安全です。
ちなみに使用済み燃料は、一度化学反応を起こしておりかなり高温です。原子炉から取り出すときは、水の中に燃料棒を入れたまま交換しています。また、水は放射線を遮るので、水中で交換するようになっています。使用済み燃料はプールに移され、熱が冷めるまでプールで冷却し続けます。ちなみに、新燃料とは離して保管されていたはずです。

②キャスクは、使用済み燃料を一時保管しておく施設かと思います。この施設だと、冷めた燃料を仮保管しておく場所かと思います。あまり熱過ぎてもキャスク内でメルトダウンしてしまいますので…。勿論、放射線の遮蔽はされています。キャスクは、普段私たちが吸っている酸素、自然の空気ですね。これを使用して、燃料を冷却します。ん~…どちらがいいかは分かりませんが、まずは燃料プールで大まかに冷やし、その後キャスク内で冷やすという感じでしょうか?どちらにしても、燃料プールは必要になるのかなと思います。ただ、キャスクの方は臨界防止装置などがついているので、原発のプールに頼るよりはこちらのほうが良いんじゃないかと。ですが、電源が切れたらアウトで、冷却の監視ができなくなったら、どっちもどっちなところですね…。

③乾式キャスク自体がいつ造られたかにもよるのですが、原子力発電所を持っている国であれば、発電所ごとに設けているかとは思います。TMI原発(スリーマイル原発)とチェルノブイリ原発の時は、発明中だったのではないでしょうか?日本では、92年には話があったみたいです。実績はどうでしょうか…。原発事故が3件も起きているので、全国各地の原発で建設が始まるのではないでしょうか?(というより、気づかないだけであるのかもしれません)
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=11-03-0...

④燃料プールは使い続けるのではないでしょうか?新燃料の保管のほうもありますし、ましてや新燃料を地面にドンッと置いておくこともできませんし…。乾式キャスクを立てて、新燃料(MOX含む)用と使用済み用と分けるなら問題はないと思いますが、原子炉への装填・取り外しのしやすさを考えますと、やはり燃料プールはなくならないのかなと思います。乾式キャスクを導入しても、保管方法はあまり変わらないのかなと思います。


ただ、冷めた燃料をずっとプール内に置いておくよりは、キャスクは仮保管として置いておくにはかなり最適なものですね。できれば早く原発に入れてほしかった気がします。原発でも保管が大変だと思うので、各原発に導入してほしいですね。地震で耐えても津波が来ればアウトにはなりますが…。

日本原子力発電株式会社 乾式キャスクの概要
http://www.japc.co.jp/project/cycle/drycask01.html


…お答えになっていましたでしょうか?

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