技術的・仕様的な話、ライセンス等の話などは他の方に任せ、当方の経験に基づく実用上の話をします。
当方は、2003年にデジタルオーディオを扱い始めた時、MP3やWAVでなくOggVorbisでスタートしましたが、2年後にMP3に切り替えました。
当初OggVorbisでスタートしたのは、同一ビットレートでMP3やWMAより音質が良かったから。当時は256MBのMP3プレーヤーが2~3万円もする時代で、無闇にビットレートを上げる訳にはいかなかった(殆どの方は128kbps以下を使ってたはず)のでこの点がとても重要でした。
対応ソフトや機器は少なかったですが、それはOggVorbisがまだ登場して間もないからだと考え、いずれ充実してくるだろうと思いました。
2年後にMP3に乗り換えた理由は・・・。
まず、OggVorbisだとMP3プレーヤーのバッテリーの持ちが非常に悪かった。再生時の機器の負荷が高いようです。
また、予想に反して対応ソフトや機器があまり増えなかった。特に問題は各種のツール類。MP3だと、Mo3gain、mp3DirectCut、mpTrimほか、便利なツールが色々ありますが、OggVorbisはそういうのが少なくて不便でした。
それに現在なら、音質が気になるならビットレートをちょっと上げれば済む話。概ね192kbpsを超えれば、形式による音質の違いなんて殆ど判らないでしょう。
何らかの理由で128kbps以下のビットレートを使わざるを得ない方で、それでも音質は出来る限り良くしたい、という事であれば、OggVorbisは検討の価値があるでしょうね。そうでないなら、今となってはOggVorbisを選ぶのは得策とは思えません。汎用性の高いMP3かAAC(m4a)で192kbps程度以上にしておくのがベターでしょう。