ベストアンサー
◆(a+b)のn乗は、n=1,2,3,4,・・と順に計算してどうなるか考えてみましょう。 ・特に、どんな項が発生するのか? ・その項の係数に何か規則性があるか? *********************************** (a+b)の1乗=a+b (a+b)の2乗=(a+b)(a+b)=a²+2ab+b² (a+b)の3乗=(a+b)(a+b)(a+b)=a³+3a²b+3ab²+b³ ************************************ ◆ここまでで、何か気付きませんか? ①aのみの項、bのみの項の係数は、常に1のようだ。 ②2乗で発生した係数だけ見ると、1-2-1⇒左右対称みたいな形に見える。 3乗で発生した係数だけ見ると、1-3-3-1⇒左右対称みたいな形に見える。 ③1乗で発生する項は2つ,2乗では項は3つ,3乗では項は4つ。 つまりn乗では発生する項は、n+1種類のようだ。 ************************************ ◆では、上記で気付いた点が、4乗でもあてはまるか?見てみましょう。 (a+b)⁴を展開してみると、 (a+b)⁴=a⁴+4a³b+6a²b²+4ab³+b⁴ 上記①②③の規則性は、すべて、あてはまります。 ************************************* ◆あと、究明すべきは、ab両方を含む項の係数は、どういう規則があるかです。 実は、「(a+b)のn乗というのは、 aとbのどちらを選んで取ってきて、掛けるかのの組み合わせ」なんですね。 ⇒なので、aしかない項というのは、掛けるため取ってくるのが、すべてaに限定されるので、1種類の組み合わせになってしまい、係数が1になってしまうのです。 ⇒しかし、ab両方含む項は、たとえば3乗のa²bを例にすると aabとか、abaとかbaaのように、 取ってくる組み合わせが複数発生するので、係数が3とかになるのです。 ◆つまり、「係数の値=組み合わせの数」なんです。 このように項の組み合わせを考えることで係数が求まるのですが、係数を求めるためにいちいち組み合わせを考えているとキリがありません。そこで、係数を簡単に求めることができる計算式が誕生しました。それが「二項定理」です。 (a+b)⁴を展開した項の係数に規則性がないか考えてみると "a⁴":₄C₀=1個 "a³b":₄C₁=4個 "a²b²":₄C₂=6個 "ab³":₄C₃=4個 "b⁴":₄C₄=1個 と表記できることに気がつけます。 これを公式としてまとめると次のようになります。 (a+b)ⁿ=nC₀aⁿ+nC₁aⁿ⁻¹b+nC₂aⁿ⁻²b²+…+nCraⁿ⁻ʳbʳ+…+nCn₋₁abⁿ⁻¹+nCnbⁿ ※nCrのnとrは下付き文字 ◆これが二項定理です。
2人がナイス!しています
質問者からのお礼コメント
とってもわかりやすく説明していただきありがとうございます!おかげで二項定理についてよくわかりました!
お礼日時:2016/9/2 23:18