仰る通り、文化の日は戦前の祝祭日でいう「明治節」(明治天皇誕生日) だった。これは、明治の新政府ができて間もなく明治天皇の誕生日を 「天長節」(今でいう天皇誕生日)を祝日にしたのを、大正天皇の世代に 変わった後でも祝日に残したため。これが終戦時まで続き、 戦後に新たな法律で日本国憲法が公布された日だから、ということで 同じ日を新たに「文化の日」という祝日と定めた経緯がある。 だから文化の日を「明治の日」に改称しようという主張をする人もいるとか。 昭和の日の場合は、もともと4/29がゴールデンウイークの中の一日と いうことで、週休二日制の定着を始めとする休日を増やそうという 流れの中から、その日を祝日から外すのは長期連休を取りにくくなる、 という考えから4/29を祝日として残すこととし、その名称が 「みどりの日」と決められた。その十数年後に、植物が好きだった 昭和天皇にちなむというよりも昭和という激動の時代にちなむほうが 名称として適切ではないか、という議論があって「昭和の日」と 名称が変わった。(みどりの日は、それまで正式な祝日でなかった 5/4に移動した) というようにそれぞれ理由があって当時の天皇の誕生日が祝日として 残されたのであって、大正天皇や平成の時代の天皇(上皇)の誕生日は 祝日として残されなかった。