お腹をいくら「膨らませ」ても「腹式呼吸」はできませんよ。「腹式呼吸」と呼ばれているものは、主に大きく横隔膜に頼って呼吸する呼吸の仕方です。 呼吸するのに横隔膜を主に使うと、横隔膜が（収縮することにより）下へ押し下げられます。そうすると肺の容量が上がり、空気が肺に入ってきます。横隔膜が押し下げられると、胃が圧迫され、胃が体外へむけて押し出されます。それに連動し、腹部も対外へむけて押し出されることもあります。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%AA%E9%9A%94%E8%86%9C つまり、「腹を膨らませる」から「腹式呼吸」が起こるのではなく、横隔膜が収縮することにより下に押し下げられたら、肺が拡張して息が吸い込まれ、横隔膜は胃を圧迫し、結果として胃が出る、また、腹が出る、ということです。 ＞ お腹を意識して膨らませ これでは横隔膜が下がりません、よって、「腹式呼吸」が起こりません。 ＞ 押し返すようにお腹の張りを意識して息を吐いています 呼吸は腹ではしませんよ。 ＞ 吐ききった後に胸が上から押さえつけられる感じになる 息は吐き終わってもまだまだ肺の中に残っているものです。それなのに、あなたは、腹を押し込んで横隔膜を上へ押し上げ、肺の容量を下げ、不自然にまで息を肺から追い出しているのですから、胸の方まで苦しくなるのです。 ＞ 腹式呼吸が上手く出来てないからですか 「腹式呼吸」とは何か、が把握できていなく、まったく間違ったことをしているのです。上手いかどうか以前なんです。 「腹式呼吸」は歌唱にぜひ必要というものでもありませんが、「腹式呼吸」をしたければ、背もたれのあるイスに座り、机の上においたキーボートの上に両手を乗せ、呼吸してみましょう。両腕で胸と両脇を押さえ、イスの背で背後を押さえているので、呼吸するには横隔膜を活用するしかなく、これで横隔膜呼吸になるはずです。これでできるようになったら、立って、両腕を両脇にだらっと垂らして、同じ効果を狙えばいいです。 また、このようなご質問をこのカテでなさるということは、歌唱力を増したいからだと思われます。それなら、発声を自然にするように心がければ、呼吸法は後からついてきます。呼吸をこうしようと形から入るので、歌う方へ注意が向けにくいのです。まずは、声を出してみませんか。