計算「ず」くし」なのに、、 海鮮「づ」くし」になるのは・・ なぜかにゃん?
計算「ず」くし」なのに、、 海鮮「づ」くし」になるのは・・ なぜかにゃん?
ベストアンサー
まず、「計算ずくし」という言葉はありません。「計算ずく」ならあります。 「計算ずく(づく)」 「海鮮ずくし(づくし)」 ..どちらも漢字では「尽(つ)くす」ですので、歴史的仮名遣いでは「づく」と書いていましたが、現代仮名遣いでは「ずく」と書き表します。 「現代仮名遣い」に従って、忠実に表記するなら「ずく・ずくし」となります。「づく・づくし」は<許容>になりますが、あくまでも「書いてもよい」というレベルであり、小・中・高等学校では昭和62年度から、原則として本則により指導し、許容の部分については、中・高等学校で指導することになりました。 教科書に出るとすれば「ずく・ずくし」になりますが、一般社会生活で「づく・づくし」という書き方が出てきた場合に、そういう書き方のあることも知らせておいてよかろうというわけです。 「現代かなづかい」(昭和21年・内閣告示第33号)により、「づ」は「ず」と書くこととされました(同音の連呼や二語の連合の場合の例外を除く)。 ..その後、改定された「現代仮名遣い」(昭和61.7.1、平成22.11.30一部改正)では、原則として「じ」「ず」を用いますが、例外として、 ......① 同音の連呼によって生じた「ぢ」「づ」→例 つづみ(鼓) つづら つづく(続) ......② 二語の連合によって生じた「ぢ」「づ」→例 みかづき(三日月) おこづかい(小遣い) こづつみ(小包) は、「ぢ」「づ」と書きますが、①、②以外の場合は「じ」「ず」と書くようになっています。 ..ただし、「第2...特定の語については、表記の慣習を尊重して、次のように書く。」の「5...次のような語は、「ぢ」「づ」を用いて書く。」の"なお"書きに、次のように記されています。 《なお、次のような語については、現代語の意識では一般に二語に分解しにくいもの等として、それぞれ「じ」「ず」を用いて書くことを本則とし、「せかいぢゅう」「いなづま」のように「ぢ」「づ」を用いて書くこともできるものとする。》 とし、23語が挙げられて許容されることになりました。 ご質問の二つの例は、「計算」「海鮮」と接尾語の「つく(尽く)」「つくし(尽くし)」の【二語の連合によって生じた「ぢ」「づ」】ですので、どちらも「ず」が本則によった表記、「づ」は許容となります。 【ご参考】 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ 「現代仮名遣い」 本文 第2(表記の慣習による特例) https://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/sisaku/joho/joho/kijun/naikaku/gendaikana/honbun_dai2.html 【「づ」「ず」に関連する語のみ抜粋します。】 5 次のような語は,「ぢ」「づ」を用いて書く。 (1) 同音の連呼によって生じた「ぢ」「づ」 ...例 つづみ(鼓)/つづら/つづく(続)/つづめる(約△)/つづる(綴*) (2) 二語の連合によって生じた「ぢ」「づ」 ...例 みかづき(三日月)/たけづつ(竹筒)/たづな(手綱)/ともづな/にいづま(新妻)/けづめ/ひづめ/ひげづら/おこづかい(小遣い)/あいそづかし/わしづかみ/こころづくし(心尽)/てづくり(手作)/こづつみ(小包)/ことづて/はこづめ(箱詰め)/はたらきづめ/みちづれ(道連)/かたづく/こづく(衝突)/どくづく/もとづく/うらづける/ゆきづまる/ねばりづよい/つねづね(常々)/つくづく/つれづれ ..なお,次のような語については,現代語の意識では一般に二語に分解しにくいもの等として,それぞれ「じ」「ず」を用いて書くことを本則とし,「せかいぢゅう」「いなづま」のように「ぢ」「づ」を用いて書くこともできるものとする。 ...例 いなずま(稲妻)/かたず(固唾)/きずな(絆*)/さかずき(杯)/ときわず/ほおずき/みみずく/うなずく/おとずれる(訪)/かしずく/つまずく/ぬかずく/ひざまずく/あせみずく/くんずほぐれつ/さしずめ/でずっぱり/なかんずく/うでずく/くろずくめ/ひとりずつ/ゆうずう(融通) [注意] 次のような語の中の「じ」「ず」は,漢字の音読みでもともと濁っているものであって,上記(1) ,(2)のいずれにもあたらず,「じ」「ず」を用いて書く。 ......例 ずが(図画)/りゃくず(略図) ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ ■けいさん‐ずく[づく]【計算▽尽く】 損得を考えたり、結果を予測したりしたうえで行うこと。また、そのさま。「どう受け取られるか計算尽くな(の)行動」 ■ずく[づく]【▽尽く】 [接尾] 1 名詞に付いて、その物・事に任せる意、または、その物だけを頼りとして強引に事を運ぶ意を表す。 「力尽く」「腕尽く」「かね尽く」 2 名詞、動詞の連用形などに付いて、数人の者が、互いにその事をしたり、一緒にそういう事を行ったりする意、あるいは、ともにその事で結ばれる関係にある意を表す。「相談尽く」 3 形容詞・形容動詞の語幹や動詞の連用形などに付いて、もっぱらその状態で満ちているさま、それの最上の状態であることなどの意を表す。 ■づくし【尽(く)し】 の解説 [接尾]《動詞「つ(尽)くす」の連用形から》名詞に付いて、その類のものをすべて並べ上げるという意を表す。 「国尽くし」「花尽くし」 ■ずくめ[づくめ]【▽尽くめ】 [接尾]名詞およびそれに準じる語句に付いて、そればかりであるということを表す。「黒尽くめの服装」「いいこと尽くめ」
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