ということで結論でてますね。
粉消火器とガス消火器。
通信機械室を含め、電気室では電気を扱っているので、必然的に水気のあるものは使えず、消化剤は限られてくる。
ガス消火設備は設備工事が必要なので、火災後の復旧時間の短縮が必要な重要設備に使われ、影響範囲の大きい中央局設備や大規模設備に使われる。
そんなに広い業種を経験したわけでないので言いきれないが、100kWオーダーの設備は消火器、1000kW程度のものや複数の子局を持つ中央局の電源はガス設備。
(1) ABC粉末消火器
タイヤ付きの大型もあるが持ち運びを考え、また建物用との互換性を考えABC10型を複数本。
使用状況を考え入口付近と、適度な距離のところにも配置。
【長所】
一般的なもので、入手や保守が容易。
価格が安い。
特別な設置工事を要しない。
どこででも使っており、また火災訓練時にも説明されていて、万人になじみがあるのでいざ使う場合に問題が少ない。慌ててピン抜き忘れて慌てる場合もあるが・・・。
新規の場合他の建屋と一緒に竣工するので、薬剤の詰め替えや消火器自体の更新などのメンテナンスが一緒にでき効率的。
【短所】
定期的な薬剤詰め替え、消火器本体の更新が必要。 下手すると詰め替えよりも本体ごと交換の方が安い場合もある。
(2) 不燃性ガス消火器(消火設備)
【長所】
機器の汚損がないため、復旧を急ぐ必要のある大規模設備、中央設備、通信機械室に使われる。オゾンホール問題からフロンが使われなくなった。 しかしこれも地球温暖化と皮肉な現実があるが・・・。
部屋全体にガスを放出するものと、消火栓のようなホースで火災箇所に掛けるものがあるが、ガスのタンクや配管の工事が必要。設備の重要度とのバランスで考える。
(1)ガスにより酸素遮断するため、機器の汚損がなく復旧が容易。
(2)消火者が火元に接近しなくてもよく、二次災害がない。
【短所】
(1)不活性ガスのタンクやボンベ、配管、ノズルなどの工事が必要。
(2)定期的なガス漏れに対するメンテナンスが必要。
(3)人が窒息しないよう誤動作防止に配慮が必要。
(4)火災時でも避難者が窒息しないよう、火災検知から放出まで時間遅れが伴う。 また避難促進のための警報装置(音声誘導や警告灯)が必要。
設置区画の隣接箇所にも同様な配慮が要る。
(5)消火後入出時には排気が完全にできたか確認が必要。特に地下電気室。