ねえ。心配ですよね。 起こる起こると言い続けてる間は、 いくら周囲から孤立してても誇りを保てるけど、 いざ終わっちゃうとねえ。 「石の花」という名作漫画で、 強制収容所に入れられたベスナという女性が、 「●月●日に助けきて解放される」と信じ込んでその日への日数を数え続けるという場面があるんですけどね。 根拠はなくて、でもその希望のおかげでベスナは元気を保てるわけですよ。 でもやっぱり●月●日に解放はされなくて、ベスナは絶望して衰弱死するという。 ベスナは最後は絶望したにせよ、それでもはかない希望のおかげでそれまで生きのびられたのかもしれません。でもいま我々が生きているのは地獄のような世界ではないし、幻のような希望にすがる必要がありません。現代の日本人が、「欺瞞が暴かれてもうすぐ新しい世界が始まる」なんて希望を抱く理由はないように思います。 ゆっくりしか進まない現実を受け入れて、その中で精一杯生きればいいじゃん、と思います。 難しいんでしょうかね。 トランプが退いて、いくつかの裁判に追われながらときどき尖ったことをつぶやくだけの状況になってもなお、いつか巨大な欺瞞が暴かれて光が訪れるんだと信じ続けるんでしょうかね。 信じ続けられりゃまだいいですけど、ベスナみたいになっちゃあね。 まあ、我々が注意すべきは彼らが絶望の果てに暴挙に出ないよう監視することですね。ベスナと違い拘束されていない彼らは、徒党を組んで現実世界を脅かす因子になることもあり得ます。