ベストアンサー
カルシウムの動態を覚えるのは複雑で大変ですよね。 ですが登場人物さえ覚えてしまえば大丈夫です。 その前にまずは当然の如く知っておくべき知識の整理です。 ・破骨細胞...骨を壊す。これを骨吸収という。 ・骨芽細胞...骨を作る。これを骨形成という。 ・骨の構造...CaとP(リン)が混ざったもの。ハイドロキシアパタイトという。 さて、ここからが説明です。 Caを調節するホルモンはたった3つです。 ①PTH(パラトルモン、副甲状腺ホルモンとも言う) ②ビタミンD ③カルシトニン それぞれについて、解説していきます。 ①PTH 作用する組織は骨と腎臓。 →骨:PTHが働いて、「骨吸収」(破骨)を促進する。 腎:3つの作用があります。 ・尿中にCaを捨てないようにする ・尿中へP(リン)を捨てる ・ビタミンD活性化促進 つまるところ、PTHは「骨を壊してでも、血中のCa濃度を上げる」ことが大事な働きです。 ②ビタミンD ビタミンDは活性化されて初めて働きを持ちます。(どう活性化されるかは話が長くなるので割愛。質問があれば返信にてお応えします) ビタミンDの働きは、 ・小腸でCaとP吸収促進 ・腎でCaの再吸収促進 です。 つまるところ、ビタミンDは「骨を作りたい」という大事な働きがあります。 ③カルシトニン この働きは上の2つとはちょっと異なります。 ・破骨細胞の抑制 ・腎のCa排泄促進 つまるところ、カルシトニンは「血中のCa濃度を下げたい」という大事な働きがあります。 骨からCaが出るのを抑制して、腎からCaを排泄するという2つの機構がその働きを示してますね。 以上となります。 質問者様が示した図では「組織中心」の解説がなされています。 しかし、Ca動態の勉強をするなら「ホルモン主体」で考えたほうがわかりやすいと私は思います。 まずはホルモンの働きを覚え、それから組織中心で描かれている図と見ると、すごく理解が捗ると思います。 質問があれば返信にてお答えします。
質問者からのお礼コメント
丁寧に分かりやすいご説明ありがとうございました!本当に助かりました!
お礼日時:1/22 22:25