クラリネットは閉管楽器だが開管共鳴も在るのはなぜですか?
クラリネットは閉管楽器だが開管共鳴も在るのはなぜですか? クラリネット類だけが歌口から出口までが円筒形なので閉管共鳴が出て管長が短くても低音が出せると言われますが、 スペクトラムを見ると閉管共鳴の間に開管共鳴が交互に在ります。 音響管スピーカーなどでも開管共鳴が同じように在るようです。 なぜ閉管共鳴と開管共鳴が交互に出るのでしょうか?
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ベストアンサー
sug********さんが説明されていますので,特に加える必要は無いのですが,物理実験の閉管,開管に,楽器の閉管,開管を当てはめようとすると,色々違うことも出てくるみたいです.sug********さんが紹介された文献があるのと同じサイトですが,こういう便利なものがあります. https://newt.phys.unsw.edu.au/music/clarinet/ 階名(記譜音)をポチッとすると,その音の音響インピーダンスと実際に鳴らしたときの周波数スペクトルを見ることができます.質問者さんが貼られた音はA3になります. https://newt.phys.unsw.edu.au/music/clarinet/A3.html レジスターキイを押すとE5になります. https://newt.phys.unsw.edu.au/music/clarinet/E5.html そもそも,物理実験でレジスターキイ相当の仕組みを入れる実験を見たことがありませんが,両者の周波数スペクトルを見ると非常に興味深いです. A3の方は,2倍音と4倍音は一応存在しますが,明らかに小さいです.6倍音以上になると,奇数倍音との大きさの違いはなくなります.一方,E5では,レジスターキイが開くため,基音は消え,3倍音からになります.次に出てくるのは5倍音ではなく6倍音になります.9倍音,12倍音,15倍音と続きます.間の倍音はまったく存在しません.E5の周波数に対し,2倍,3倍,4倍,5倍となっており,ちょうど開管システムの基音に対する周波数列に等しいです.おそらく,シャリュモー音域とクラリオン音域でまったく音色が変わるのは,このためでしょう.
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