【落語の死神に付いての質問です。】 昨夜、ドラマ「相棒」に 落語の死神の話が出ていて、この話に興味を持ちました。
【落語の死神に付いての質問です。】 昨夜、ドラマ「相棒」に 落語の死神の話が出ていて、この話に興味を持ちました。 死神を十八番とする落語家さんはどなたでしょうか? また、どなたの演ずる死神が面白いですか? よろしくお願いいたします。
落語、寄席・67閲覧・25
ベストアンサー
そうですねえ…「死神」という噺は、出来てから100年近くしか経っておりませんが、今までに多くの演者が演じてきました。発生から順を追って、この噺の解説をしていきましょう。 そもそもこの噺は三遊亭圓朝師匠が、イタリアのオペラ「靴直しクリスピアーノ」(グリム童話の「死神の名付け親」との説もあり)から着想を得て拵えた噺で、実際に高座にかけたのは圓朝師の門人である初代圓左師だと伝えられています。その後、二代目の三遊亭金馬師、俗に「碓氷」と呼ばれていた金馬師がこの噺を受け継ぎ、これが後の六代目圓生師の好演に活きてくるわけですね。また、その流れとは別に、初代の三遊亭圓遊師が、この噺を陽気な「誉れの幇間」という噺に作り替えており、こちらも現代に受け継がれております。 さて、時代が下りまして戦後では、現在スタンダードとされている、陰気な方の「死神」を六代目圓生師が、陽気な「誉れの幇間」を三代目金馬師、五代目今輔師が演じてらっしゃいました。 現代では、この噺はさまざまな工夫を施されて演じられております。スタンダードな三遊亭の型で演ってらっしゃるのが柳家さん喬師、また柳家喬太郎師であります。「誉れの幇間」の方は春風亭小朝師や三遊亭遊馬師に受け継がれているようです。サゲの変更は色々な方がやってらっしゃいますが、取り分けて出来のいいのが、柳家小三治師のクシャミで消える型、立川志の輔師の、表に出てから死神に「明るいのに蝋燭なんぞ点けるな」と言われて吹き消す型、立川志らく師のハッピーバースデーと言われて吹き消す型の三つですかね。若手では柳家わさび師が白眉であります。 個人的な好みでは、故人で六代目圓生師、現役で雲助師と喬太郎師ですかね。皆さん、笑わせる箇所と引き締める箇所の差が激しくて、後半の流れが綺麗でいいですねえ。喬太郎師の「死神」は哲学を感じます。
質問者からのお礼コメント
色々詳しく回答ありがとうございました。
お礼日時:1/26 12:14