海外への輸出入で、同じ物品でも通関士の裁量によって関税がかかったりかからなかったりということはありますか?
海外への輸出入で、同じ物品でも通関士の裁量によって関税がかかったりかからなかったりということはありますか?
ベストアンサー
ございますよ。例えば、免税・無税が適用できる貨物であるにも関わらず、しかも、通関士が、それに気が付いていても、依頼者に「十二分な、しつこいまでの説明を言わない」というのはございます。 これは、免税の適用(無税品に分類される貨物であることの証明も含めて)を受けるためには一定の要件・条件が必要で、そのための書類(例えば、原産地証明書とか)を整える必要があり、時には、税関の通関総括部門などに事前相談する必要もあったりしますが、その手間を嫌うためにございます。 勿論、荷主から、必要な手間に関しても料金が得られるなら話は別になりましょうが、基本料金からも値切るような荷主で、とにかく早くやれという方もおります。ならば、「時間をかければ、免税適用の可能性もありますが」とサラッと説明を流して、有税のままで申告することは有り得ましょうね。これだと、通関士の裁量と言えましょうか。 同様に、免税適用に関しても、税関の通関総括部門に対しての説明が、的確に出来るか否かというのも通関士の裁量、まあ、正確には技量・能力・熱意と言えるのかも知れませんですがありましょうか。 無税品に関しても、例えば、医薬品などでINN該当貨物は無税扱いとなりますですが、そのためには、化学的な成分表などが必要となりますが、荷主によっては、成分表の公開を嫌う方もおりますし。 そもそも論として、インボイス記載品名から、通関士が、化学品メーカーの担当者に対して「これは、INN該当化学品ではありませんでしょうか」と言えるだけの知識があるか否かもございますよ。大量の化学品名がございますから。 また、分類判断によって無税となるかも知れない貨物(分類判断が厳しいも貨物は幾らでもございます)の場合などは、関税鑑査官に相談するなどの手間が必要となりますですし。 輸出貨物に関しても、その貨物が将来的に(多くは一年以内になりますですが)日本に戻ってくるような時には、再輸入免税の適用が可能な場合もございます。この免税適用を受けるためには、輸出の段階で、税関の確認を受ける事などが必要となりますですが、輸出の段階で、あえて「再輸入する予定はありませんか?」とまで、聞く事はございませんですね。 輸出時に手続きをしていないと、再輸入時の免税適用は、ほぼ無理となりましょう。 法令の適用は、本来厳格なものにございますが、実運用は人が行うものにございますゆえ、そこには、曖昧さが生じるのは避けられないところにございましょう。
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どうもありがとうございます。 クーリエを使って複数のルートで、同様の商品群を同じ宛先へ輸出しをしています。 ①クーリエA ②クーリエB ③クーリエB ※②と③は、同じクーリエですが、それぞれ全く別の取引主体としてクーリエとお付き合いしています。 商品は混載であるためどの商品に関税がいくらかかったという精査は今更難しいのですが、 過去、約1年を集計すると、明らかに関税額が異なっていましたため、知恵袋で質問させていただいた次第です。 >法令の適用は、本来厳格なものにございますが、実運用は人が行うものにございますゆえ、そこには、曖昧さが生じるのは避けられないところにございましょう。 「裁量」という言葉で質問したのが不適当だったかもしれませんが、いただいた回答に尽きるのかなと思いました。 実運用においては、担当する人間による曖昧さがかなり大きいのかなと感じております。
質問者からのお礼コメント
ご回答いただいた皆様、どうもありがとうございました。
お礼日時:1/27 9:07