詳しさを求めるなら学術誌を読む方がいいです、ってのは置いといて・・
たとえば地球や木星の磁場は自転軸に沿って南北に極を持ちます。けれど太陽の磁場というのは惑星磁場と違って、太陽全体がプラズマという電気をムチャクチャ通しやすい状態になっていることから、全体として磁石であることはもちろん、表面の浅い部分のあちこちにも独立して磁極を持った状態になることができています。
すなわち、浅い場所に棒磁石がいくつも沈んだ状態と同じになってるんです。なので、表面には磁極に近い部分で磁力線が強くまとまって太陽表面から飛び出している場所ができまして、この場所が黒点になります。
で、その理屈。
先ほど述べたようにプラズマは電気を通しやすい性質を持つため、逆に磁力線からも干渉されます。つまり、磁力線に巻き付けられて動きを止められることだってあります。そうなると対流が遅くなるので太陽内部からの熱を運び上げるのが遅くなり、それでその場所は温度が下がって黒く見えるようになります。これが黒点の正体と発生理由です。
余談ですが、表面下に棒磁石があるような状態になっていると言いましたが、S極とN極がペアで存在しますから、黒点も多くがペアで存在します。また、太陽活動が盛んになると対流も強化されますから、局所的な磁場の形成も多く進みます。活動期の太陽に黒点が多いのはそうした理由です。
さらにこうした磁力線に沿ってプラズマが太陽大気の外にまで運び上げられることもありますし、伸び切った磁力線が切断、再結合する時などは莫大な熱を発生し、これらは地球からも観測できます。