？ きちんとしていると思っていた子が、（推測ではあるものの）夢の国で邪念たっぷりな行いをしていて、お友達はその邪念に気づかずはしゃいでいたという話ですから、混乱のしようがないのですが… Aの心が汚いというのはオチに直結しますから、最初からそれを言ってしまったら普通にネタバレです だから、Aはきちんとしていて律儀な少年であるという描写はいわゆるフリの部分です フリがあるからボケ（裏切り）が成り立ちますから、これは言っておかないと駄目です 推理小説で言うと、この場合はミスリードというものになるんでしょうか ミスリードがあるから、まさかの事実を知って読者は面白さを感じます ちなみにこの話のもう一つ面白いのは、この出来事があったのがディズニーランド＝夢の国であるという点です ディズニーランドはいつ行っても完璧であると松本さんも最初にフッていますが、やはりあの場所で目に入るのは夢のようなキラキラした光景ばかりですよね でも偶然目撃したのが、物凄く現実的でなんかちょっと胸が締め付けられるような、人間の、しかも子供の悪の部分。 なので俯瞰的に見た時に、出来事そのものがボケ、裏切りなんですね この出来事の舞台がただの公園とか飲食店だったらやっぱりちょっと弱いですよね… ここで松本さんが流石なのは、例えばこの話の終わりは、「夢の国で何してんねん！」とツッコんだり、「見たくないもん見てしまいましたね」という文言で完結させてもいいのですが、最後ボケるんですよね 「ディズニーランドって良いな〜」って。 そこ流石ですよね