いないでしょう。
ボディビルで作る筋肉は太さはありますが、重量挙げなら重量挙げ専門の選手には劣ります。つまり無駄に全身の筋肉がつき過ぎて体重が重い。
戦国時代の武士も無駄に体重が重いと、動きが鈍るし、そもそも武器を持って戦うのに、筋力は決定的に重要ではない。小柄で俊敏な方が有利な面がある。
実際、西洋の重装騎士は槍で突き倒されると自力では起き上がることが出来ず、降参するしかない。そのために捕虜交換制度が始まり、戦時国際法の発達に結びついたと言われる。
しかし日本の武士は、足軽などはともかく、騎馬武者の士官クラスになると捕虜になるのを最大の恥とし、逃げられなくなると口に刀を刺し入れるか、頸動脈を切るか、草刷りを持ち上げて下腹に刀を刺し込み、腹部大動脈を切断して自裁する。前二者の方法は血で頭部が汚れ、見苦しい顔になるから、切腹の方法が一般化した。しかし切腹もそう簡単に死ねず、失血死するまでに時間がかかるので、敵に首を切り落とされることが多い。歩兵は取った首で手柄を証明し、恩賞を貰うわけである。武器を使う戦争では筋肉はむしろ邪魔になるだけでなく、自分が的になる確率を増やすだけである。