スアはセロイの初恋の人です。二人の恋は祭りです、現実じゃなかった。
それを象徴するのが第2話、ハロウィンのエピソードです。
スアからの手紙を胸ポケットに辛い刑期を終え、彼女が住むという梨泰院へ。
そこで偶然再会する二人。
そして、酔いつぶれたスアを背負って街の外れの彼女の部屋の前まで。
「私の部屋は、、お布団は、、、一組しかないの。。。。。」
女にここまで言わせて
「俺、、明日、朝早いんだ。。。」
と去っていくセロイ。
二人の恋はここでおしまいなのです。ハロウィンの夜が明けたらお別れ。セロイの背中を見送るクォン・ナラの目で私たちは結ばれることはないのね、、、が感じ取れました、あの顔で結構演技派です、クォン・ナラ。
女なら、ここでわかってしまいます、お互いの気持ちがどうあれある日突然終わる恋ってあるんです。。。。。
それでも7年後またまた再会してしまうから二人の中で祭りが終わらない。
そしてある時、敵の廓で鎧を着て必死で生きてるスアの苦しみに気づきセロイはバス停で叫ぶのです
「もう少し待ってくれ、お前を解放してやるから。」
現実世界で既に終わった初恋の祭りが、二人の心の中でだけ依然燃えているのです。
ただ、この脚本ちょっと女性を描くのも妙なしわ寄せがあったり、恋愛も変な展開ですすんでしまう、くそみそにふっても長年にわたって付いてくるイソを選ぶのは現実的に普通にありなんですが、だってこんなありがたい人もいないでしょ。ただそういう結末にもっていくためクォン・ナラは途中から韓ドラによくある美人の疎まれ役にシフトして変なセリフを言わさせられたりします。それ以外でもグンウォンの伏線は全然活きてないし、ホジンの恨みも晴らせません。また、長年社員として活用されながら常々ぼろくそにふられて、それでもあきらめないのは愛だと思いますが、さすがに昭和チックなんですよね。キャプ翼のさなえちゃんか?古い。
セロイとスアが結ばれないのは自分も2話でわかったんですが、クォン・ナラは後半の脚本に戸惑ったのではないかと思います。前半で演じているのはすべてわかっているのに終わった恋を追う苦しい女です、だから言うじゃない「あんたって人は、どうしてこんなに輝くの?」もう私の届かない所へ行ったのに、まぶしい光で私を見下ろすのね、どうして消えてくれないの?ところが後半はいきなり悟った状況をぶち壊しにしようとするんですよ、全部捨てて私と逃げましょう、とか。絶対スアが言わないセリフじゃないですか?彼女は身内の社員であっても卑怯な真似や逃げた姿勢は許さない。そんなこと言えるわけない。それ以外でもグンウォンの使い方とかなぁ、、、俺がやらかしたことだから、と当逃げを償おうとしたけど叶わず鶏を絞めさせられたり、なのに最後実家からは捨てられる、そして利害がセロイと一致した出所後なぜかICの社員を人質に。ぜんぜん意味が分からない。チクられたという個人的恨みですかね?模範囚で出所した意味は何??いろいろ不備な脚本だなぁと思いながらもやもやして最終回は早送りしました。復讐がスアの一撃だなんてね。前半おもしろかったのにね、残念なドラマでした。