早く「底着き」をしてもらいましょう そうでないと専門医療機関には受診できません 何度アルコール関連疾患で入院しても認識が生まれないのは「底」についていないからです ＊「底着き」とは、正しい治療を行う為のターニングポイントです。これなくして回復はありません。あなたの言われる「底着き」とは、この業界で言う「底着き」とは違います ★酒の限界を感じる原点となる体験＝「底着き体験」です 【酒量】最低でも一日１４０グラム以上の純アルコールを飲んでおられます。それプラスα（発見していない分）でしょうね はっきり分かっている量だけでもほぼ「大量飲酒者」です。まして女性という事を考えると、間違いなく大量飲酒です それだけ飲んでいても「底」につけない訳ですから、今まで通りの事を続けると、お母さんの命が果てるまで延々と続きます ここで出来る事は下記の通り ●アルコール依存症（以下ＡＬ症）に関する正しい知識を ・アルコール薬物問題全国市民協会（ＡＳＫ） http://www.ask.or.jp/ ・高知アルコール問題研究所 http://www.kochi-al.org/ ・お勧めの本 「ＡＬ症を知る！」森岡 洋（著） ＡＳＫ ＊一般の本屋には置いていません。ＡＳＫへ ●正しい相談窓口を ・保健所か精神保健センターへ相談を ・上記で「家族教室」や「家族会」をしているなら出席を ●家族グループへの出席 ・アラノン（Ａｌ－Ａｎｏｎ）家族グループ http://www.al-anon.or.jp/ ＊ここで正しい対応を覚えて下さい ●正しい対応 ・あなたの味方を作る。保健所の相談員やアラノンのメンバー ・お母さんの酒への手出し、口出しはしない。飲んだ後始末はしない。ゴミ屋敷の始末も、自分でしてもらう様に。よほど危険でない限り放置を。これは飲酒によって記憶が抜け落ちている可能性が高いからです。正しい認識を持ってもらいましょう ★この対応をしていると、そのうち酒に対してギブアップします。その際、正しい治療だけを勧めて下さい。正しい治療以外の協力は一切しないで下さい 何度も身体疾患で入院を繰り返しているが、断酒に結びつかなかった原因の一つはここです ●ＡＬ症の治療 ○専門医療機関への受診 ・保健所やアラノンのメンバーに聞く ☆すぐに入院になるか否か分かりません。外来で治療をする場合、下記自助グループに出席 退院してからも自助グループが大切 ○自助グループへの出席 ・断酒会 窓口は全断連 http://www.dansyu-renmei.or.jp/zendanren/rekishi_8.html ・ＡＡ（Alcoholics Anonymous） http://www.cam.hi-ho.ne.jp/aa-jso/ 二つの効果は同じ ●最後に ＡＬ症は正しい治療で回復可能です。ただし普通に飲酒できる身体には戻りません 断酒を継続する中で健康を回復する事も可能 現在の入院中に、専門医療と自助グループへの出席を勧めて下さい。主治医の力を借りて下さい しかし、そう簡単に認めませんから、それに結びつく行動をして下記を ・正しい知識を ・保健所への相談 ・家族グループへの出席 これ以外にありません ８０才で断酒を開始した人もあります。可能性を信じて下さい 【補足】 ・ＡＬ症からの回復は、酒に対する無力を心底、認める事から始まります。これが「底着き」です。そうなると今まで以上に断酒の為の治療に取り組む可能性が出てきます。 ・現在入院中ですから、主治医にリハビリセンターを勧めてもらう事も一つです。でも、今回はすでに「喉元過ぎている」かも知れませんから、そう簡単に「ウン」とは言いません。いったんは退院して飲酒してつぶれる事を待たないといけないかも知れません。 ・ほとんどの場合、飲めなくなったら助けを求めますね？ 「助けて･･･」「救急車呼んで」「酒止めたい」ｅｔｃ この時を逃さない事です。 ・このとき専門医療機関への受診や自助グループへの出席、リハビリセンター（マック）への出席する為だけの手助けをする事です。嫌々でも専門医療機関、あるいは自助グループやマック（これが特にお勧め）に導入できます。 ◇ＭＡＣ（ＡＬ症のリハビリセンター） http://homepage3.nifty.com/AmayadroriCompulsive/m-a.html ここから近くのマックを調べてください。 ・飲酒を続けるＡＬ症者の心の中には、常に（意識はしていないものの）、飲酒に対する危機感があります。でも、身体が健康になれば、この危機感は失われてしまいます。したがって、酒が切れて２、３日が、最も否認の少ない時期なのです。このタイミングを逃さず、治療的な提案をする事です。 ＊飲酒を続けるのは確かにリスクがあります。しかし、今までの繰り返しでは回復の可能性がありません。リスクはあっても、回復の可能性のある方にかけてみる事は大事です。 この行動を起こす為には、アラノンの仲間の支えが役立ちます。 ★希望を持って、チャンスを作りましょう！ ＊字数でかなり苦労！ 一部、前の文も訂正 元ＡＬ症専門治療病棟 看護師より