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行政書士初学者です。法律上の利益についてです。

backyardbabies26さん

2010/7/1117:11:52

行政書士初学者です。法律上の利益についてです。

判例は、当該処分を定めた行政法規が不特定多数者の具体的利益を
もっぱら一般的公益の中に吸収解消させるにとどめず、
それが帰属する個々人の個別的利益としても保護すべきものとする
趣旨を含むと解される場合には、法律上保護された利益にあたるとしています。
(新潟航空事件/最判平元.2.17)

というセンテンスがあるんですが、
はっきりいって意味がよくわかりません。
かみくだいて、できれば具体例を交えて教えていただけませんでしょうか。

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ベストアンサーに選ばれた回答

2010/7/1117:56:47


「法律上保護された利益」にいう「利益」とは何かの問題です。

簡単にいえば、ここでいう「利益」とは、ある個人の何らかの「私益」でなくてはならず、単なる不特定多数の「公益」ではダメだということです。

ところで、このように法の目的が「公益」か「私益」かはっきり区別できればよいですが、多くはあいまいです。
そこで、一見すると「公益」をはかる趣旨にみえるが、実はよくよく解釈してみると「公益」のみならず何らかの「私益」を含む場合がある。この場合には、法律上保護された利益にいう「利益」としますよ、というのが判例の意味です。



例えば、一般的抽象的に「騒音のない住みやすい都市環境を整備しよう」というのであれば、それは具体的な誰かの権利を守ろうというのではなく、その都市の住民全員に対してのより良い環境整備という「公益」をはかっているにすぎません。
この場合に、住民が静かな環境で暮らせるのは、この都市計画のもとに整備された空間に住んでいることの裏返し(反射)として得られるものにすぎません。
(法は住民に静かな環境に住む権利を与えたわけではない。)

ところが、一歩進んで「空港周辺に住んでいる人たちが騒音にさらされずに住む権利を守るために環境整備をしよう」ということになれば、「空港周辺の人」という具体的な個人に対して、「静かに暮らせる」という具体的な権利(私益)を保護しているといえることになります。
(つまり、法が周辺住民に静かな環境に住む権利を与えている。)

法の目的が前者の場合であれば、単に「公益」をはかるにすぎませんから原告適格は否定されます。
一方で、後者の場合は、原告の「私益」が保護されているので、これを侵害された原告が救済を求めるのは理由があるといえ、原告適格が肯定されます。


以上のことを言っているのです。
ただ、この「公益」と「私益」の区別は実際上は難しいです。

試験対策とすれば、法律上の利益が認められた例と否定された例の判例の結論を覚えてしまったほうがいいでしょう。

質問した人からのコメント

2010/7/11 21:46:39

なるほどです。よく理解できました。

ベストアンサー以外の回答

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abare_taizouさん

2010/7/1118:34:08

まず、同判決の全文をよく読んで下さい。
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiS...

質問文の部分をもう少し長く引用すると、
「取消訴訟の原告適格について規定する行政事件訴訟法九条にいう当該処分の取消しを求めるにつき「法律上の利益を有する者」とは、当該処分により自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者をいうのであるが、当該処分を定めた行政法規が、不特定多数者の具体的利益をもつぱら一般的公益の中に吸収解消させるにとどめず、それが帰属する個々人の個別的利益としてもこれを保護すべきものとする趣旨を含むと解される場合には、かかる利益も右にいう法律上保護された利益に当たり、当該処分によりこれを侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者は、当該処分の取消訴訟における原告適格を有するということができる(最高裁昭和四九年(行ツ)第九九号同五三年三月一四日第三小法廷判決・民集三二巻二号二一一頁、最高裁昭和五二年(行ツ)第五六号同五七年九月九日第一小法廷判決・民集三六巻九号一六七九頁参照)。
そして、当該行政法規が、不特定多数者の具体的利益をそれが帰属する個々人の個別的利益としても保護すべきものとする趣旨を含むか否かは、当該行政法規及びそれと目的を共通する関連法規の関係規定によつて形成される法体系の中において、当該処分の根拠規定が、当該処分を通して右のような個々人の個別的利益をも保護すべきものとして位置付けられているとみることができるかどうかによつて決すべきである。」とあります。


本件は、「航空法に基づく定期航空運送事業免許につき、飛行場周辺に居住する者が、当該免許に係る路線を航行する航空機の騒音により障害を受けることを理由として、その取消しを訴求する原告適格を有するか否か」を最高裁が判断した事案です。

同判例は、「新たに付与された定期航空運送事業免許に係る路線の使用飛行場の周辺に居住していて、当該免許に係る事業が行われる結果、当該飛行場を使用する各種航空機の騒音の程度、当該飛行場の一日の離着陸回数、離着陸の時間帯等からして、当該免許に係る路線を航行する航空機の騒音によつて社会通念上著しい障害を受けることとなる者は、当該免許の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者として、その取消訴訟における原告適格を有すると解するのが相当である。」と判断しています。

以上を踏まえて、質問文にある引用部分を本件個別ケースに当てはめると、判決文の下記の部分が、その説明になります。

『行政事件訴訟法九条にいう・・・当該処分〔=(回答者注)政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為(行政事件訴訟法3条2項)〕を定めた航空法・・・は、・・・定期航空運送事業免許の審査において、航空機の騒音による障害の防止の観点から、申請に係る事業計画が法一〇一条一項三号にいう「経営上及び航空保安上適切なもの」であるかどうかを、当該事業計画による使用飛行場周辺における当該事業計画に基づく航空機の航行による騒音障害の有無及び程度を考慮に入れたうえで判断すべきものとしているのは、単に飛行場周辺の環境上の利益を一般的公益として保護しようとするにとどまらず、飛行場周辺に居住する者が航空機の騒音によつて著しい障害を受けないという利益をこれら個々人の個別的利益としても保護すべきとする趣旨を含むものと解することができるのである。
したがつて、新たに付与された定期航空運送事業免許に係る路線の使用飛行場の周辺に居住していて、当該免許に係る事業が行われる結果、当該飛行場を使用する各種航空機の騒音の程度、当該飛行場の一日の離着陸回数、離着陸の時間帯等からして、当該免許に係る路線を航行する航空機の騒音によつて社会通念上著しい障害を受けることとなる者は、当該免許の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者として、その取消訴訟における原告適格を有すると解するのが相当である。』

極端に縮めて言い換えれば、
「行政処分を定めた法規である航空法が、「みんな」にとっての具体的利益(騒音公害の防止)を「一般的公益」として保護しているだけでなくて、「みんな」の一部である飛行場の周辺に居住する住民の「私個人の利益」としても保護している場合は、その住民たち各自は、行政事件訴訟法九条にいう「当該処分の取消しを求めるにつき 法律上の利益を有する者」に該当するから、航空路線免許取消訴訟の原告になれる。
(航空法が、漠然と「国民の皆さんのために保護している」というのであれば、誰も取消訴訟は起こせない。)」

編集あり2010/7/1117:36:34

老婆心ながら…
行政書士の問題に関する質問を数多くされていますが、こんなに分からない事が多いのであれば、学校なり通信講座を受講された方が良いのでは?
ここでの回答は100%信用しない方が良いですよ。

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