私が読んだ本では、以下の内容で書かれていました。
まず、「かちかち山」。
子供向けでもお婆さんは狸に殺されてしまうのは同じですが、その後の狸の行動が割愛されています。
元々は、お婆さんを殺した狸は、お婆さんの肉で「婆汁」を作り、お婆さんの皮をかぶって化けてお爺さんをだまし、すべてお爺さんに食べさせています。その後、「婆汁食った」と嘲って逃走しています。
「瓜子姫」
子供向けでは、天邪鬼に騙されて裏の木に縛られている瓜子姫ですが、元の話では、殴り殺されて木に括られています。
「安寿と厨子王」
安寿が厨子王を逃がす描写はありますが、その後、安寿の身に起こった出来事が子供向けには書いていません。安寿は、追ってきた山椒大夫と荒くれたちに捕まります。顔の形状が分からなくなるほど殴られたあげく、男たちに性的暴行を加えられ、最後には首を絞められて殺されています。
「シンデレラ」
王子と結婚して、その後があります。意地悪をしていた義姉たちと義母を捕まえて城に引き立ててきます。そして、火の中で真っ赤になるまで焼いた鉄の靴を、3人に履かせました。絶叫を上げる3人を、王子とシンデレラは笑いながら見ています。冷えた鉄の靴は、肉に張り付いて脱ぐことができません。王子は、3人の足を斧で切り落とすように命じ、それは実行されました。復讐を終えた王子とシンデレラは、3人にそれぞれ伴侶を与えて結婚させてやりました。
また、聞いた話では、シンデレラは、子供の頃、後妻に入ってきた継母を殺しています。気に入らない継母を排除したかったシンデレラは、家庭教師に相談します。教師は、「衣装箱(当時は宝箱のような形をしていました)の中のものをとってもらう様に頼み、頭を入れたところで蓋を閉めろ」と教えます。シンデレラは、それを実行。継母は首の骨を折って死んでしまいます。でも、事故として処理されます。その後、何も知らないシンデレラの父は、家庭教師を次の後妻として迎えます。この家庭教師が、物語に出てくる‘継母’です。
「赤ずきん」
お祖母さんも、赤ずきんも、狼に食べられてお終いです。