真面目にコメントすると、まず鼻出血の原因から語らねばならない。
鼻出血に限らず、後天性の出血の原因には大きく分けて、血管の障害か
血液の異常が挙げられる。前者は外傷や血管の脆弱性(血管の壁が弱くなる)
が出血を引き起こす。後者は肝臓で作られる凝固因子の不足、又は骨髄で
作られる血小板の異常若しくは不足が原因となりうる。
高血圧も出血の原因となる場合があるが、これも血管への障害の一種である。
血管の脆弱性は極端な偏食や栄養障害で発生し、凝固因子の不足は
著明な肝機能障害や凝固因子に対する自己抗体の産生、又は凝固を
阻害するような薬物の使用などが考えられる。
なお、自己抗体とは本来外敵と戦う免疫機能が自分の体の組織を破壊する
状態を指す。
仮に放射線障害で骨髄機能が低下する、又は異常細胞の産生で正常な血小板
の産生が阻害されているならば、出血しやすくなる。
しかし、本当に骨髄機能が障害され、血小板の異常があるなら、採血して
調べれば血小板の数などすぐわかる。
正常値では1マイクロリットル中に15万~30万である。
双葉町を含めた福島県に住む人たちの血小板数が原発事故前後で明らかに
低下してる、又は骨髄そのものを調べ(これは相当痛い)、異常が検出
されたなら、鼻出血の原因が骨髄障害であると言えるとは思う。
だが、その検証もなくただ鼻血を出した人がいた、だから放射線障害だ。
ではあまりに短絡的すぎる。科学的論拠に乏しずぎる。
なお、血小板減少には骨髄障害だけでなく、特定のウイルス感染や
血小板そのものに対する自己抗体が原因の場合もある。
この前町長も病院で調べてもらいましょう。
民医連系の病院なら、この人でも信用できるでしょうから。