色々と説があるけど、確定には至っていません。
いくつかの有力な説があるのですが、そのなかの1つの説はAD30年4月7日。もう1つの説がAD33年4月3日です。この2つで決着はついていませんが、どちらかというとAD33年の説が優勢になりつつあるようです。
というのは、ルカによる福音書には、キリストが処刑された日の、正午から午後3時ごろまで全地が暗くなったという記述があります(ルカ23.44-45)。現在の計算では多少誤差があるのですが歴史的な記述を調べると、AD33年4月3日に、エルサレム付近で日食があったようなのです。
ただ、聖書の記述というのは、イエスの死後何十年か経ってから、イエスの弟子たちがイエスの復活を待ち望んでいたのですが、待てど暮らせど復活して来ない。そのうちに焦って、イエスの言っていたことを忘れそうになって、思い出して書いたものです。
なので、必ずしも事実が書かれているとは限らない面があり、状況証拠で見ていくしかない面があるのですが、少なくとも、イエスの処刑の日については完全に確定するに至ってはいないのが現状です。
ちなみにイエスが生まれた日もよくわかっていません。聖書の記述からだと、少なくとも、12月ではない。だから12/25のクリスマスもイエスの誕生日ではないのです。
聖書の記述でルカ2章に「羊飼いが野宿をして」(ルカ2.8)と書かれています。イエスの生まれたパレスチナで12月に野宿したら、凍死します(笑)。さらに、パレスチナでは11月~翌年3月までは雨期で、放牧どころじゃない。この記述と今の羊飼いのシーズンからして、ほぼ4~9月ということになります。