1970年代、石川県の小松という町を中心にウエストコースト/サザン･ロックが盛んな時期があり、現在のロックフェスの始祖のひとつにあたる｢夕焼けまつり｣というコンサートが毎年行われていました(当時の映像がアイドルジャパン･レコードからDVD化されています)。 その中心にいためんたんぴんに次ぐ存在としてビクターからデビューしたのが、T-BIRDでした。｢オレンジ色の風｣｢ジェット･プレーン｣｢ダンス･ウィズ･ミー(オーリアンズのカバー)｣などの曲が知られています。 解散後、メンバーの大谷幸さんはキーボーディスト兼アレンジャーとして、同じくメンバーの小室良さんも金沢を拠点に作曲家やライブハウスのオーナーとして活躍しています。また、その他のメンバーによって現在もT-BIRD名義の活動は続いているようです。 ただ、90年代に発売された編集盤に｢ダンス･ウィズ･ミー｣が収録されたくらいで、音源のCD化はほとんど進んでいません。例外として、20年ほど前に小室氏がRyo Komuro&T-BIRD名義でリリースしたCD｢Reflections｣には、地元のCMソングとして書かれた新曲の他に、ビクター時代のT-BIRDの音源が収録されていましたが、地元を中心にごく少数が出回っただけであり、今から入手するのは不可能だと言っていいでしょう。