私的な解釈では「上から目線」とは「自分の考え・生き方が一番正しい、あんたは間違っている」というスタンスを露骨に出して物を言うことだと思います。
特に、悩みや質問に対してすぐに法律論・道徳論・精神論・根性論を全面的に持ち出す人はこの手(=上から目線)の人が多いですね。
こういう人は実際に自分の目で確かめたり、体験をしたり、話を聞いたりしたことの無い観念論者、つまり頭の中だけで世の中の全ての事象を捉えようとしている人が多いような気がします。
具体例な人物を挙げれば司会者のみのもんた氏や弁護士の橋下徹氏、そして自民党元幹事長・武部勉氏の発言でしょうね。
特に武部氏の「フリーター・ニートは自衛隊にでも入ってサマワにでも行けば3ヶ月で考え方が変わるだろう」という発言は私から言わせれば完全な上から目線ですね。
つまり、武部氏は「フリーター・ニート」と呼ばれている人の問題を完全な「精神論・根性論」的な問題として発言しているわけです。
補足すれば「フリーター・ニート」と呼ばれている人の問題は不況や働き方に起因する「雇用問題・労働問題」として論じるのが本来のあり方であり、論じるためには実際に現場に足を運んだり、聞き取りをするなどの実態把握が必要だと思います。
おそらく武部氏は上記のような体験は無いのでしょう。みの氏や橋下弁護士も類似した発言をしています。
挫折したことの無い人、お金に困ったことが無い人はいわば「苦労知らずの人」が多いと思うので物事や人の評価に根性論や精神論、法律論をすぐ持ち込んで「1+1=2」的な判断をするのでしょうね。
実を言うと私も以前は「上から目線」で物事や人をを判断していたことが多かったです。今思い出せばやはりまだ挫折を味わっていなかった頃なんですよね。
でもあれから社会的・経済的に多くの挫折を味わってせいで考え方がだいぶん変わって、物事や人に対して評価するときにその現象が起こる背景を意識的に把握して判断するようになりました。(とはいうものの、完全に偏見や上から目線がなくなったわけではなくなったわけでは無いんですが。特に不倫問題に対しては未だに・・・恥ずかしい限りです)
「上から目線」的な話し方はその人の今までの人生体験が影響していると思うので一朝一夕には変わるものではないと思います。
多くの人と交わり、多くの苦労や挫折を味わって初めて変わるものだと私自身は思っています。