ベストアンサー
充分に修練をつんだ者が良作の刀を使えば、数十人は斬れるでしょう。 「日本刀は、数人斬ったら脂が巻いて切れなくなる」というのは、広く信じられているウソですよ。 司馬遼太郎が作中でそのように書いたため、それが真実だと誤解が広まっています。彼の作中、達人が業物を使用しても、3、4人で切れなくなっています。そんなバカな話はありません。 江戸時代、試し斬りを生業とする山田浅右衛門により、刀の切れ味ランキング本「懐宝剣尺」が作成されました。罪人の死体を使用して切れ味を試すのですが、最も切れる「最上大業物」の中には、七つ重ねた死体の胴体を真っ二つにしたものさえあります。 身近な例をあげましょう。家庭用包丁で肉を切り続けると、脂が巻いて切れなくなりますね。しかし、職人が使うような高級な包丁では、そのような事は起きません。とんでもなく高額な包丁が存在しますよね?その値段の理由がそこにあります。でなければ、どんな有名料理人でも、ホームセンターの安売りの包丁を使用するでしょう。 また、戦時中の軍刀の記憶が新しいため、「日本刀は切れない」と誤解されているようです。軍刀は、当時から評判が悪く、代わりに伝家の刀を使用した兵士が多いのはそのためです。機械打ちの大量生産の刀が切れないのは当然です。兵士の証言を見ると、軍刀はすぐに折れ、脂巻きが発生したようですが、個人所有の刀では「軍刀と違い、抜群の切れ味を誇った」という記録が多く見られます。 また、刃こぼれ、折れ、曲りも、良作ならば起きません。フジテレビの番組内で、現代の達人が巻ワラ1000本斬りに挑戦し、新記録を樹立しましたが、その刀は、刃こぼれも起きず、最後まで良く切れていました。また、おなじフジテレビの「トリビアの泉」内の実験で、現代刀が重機関銃の弾を7発程度両断していました。最後は折れましたが、ヘリや装甲車を打ち抜く弾に対し、大健闘ですよ。昔の良作ならば、7発以上斬ったでしょう。また、現代の達人でも、兜割りが可能なほどです。これは映像に残っています。 ただし、上記の例は、水準以上の出来の刀を、充分に修練したものが使用した場合に限られます。当然、不出来な刀を素人が扱えば、脂巻き、刃こぼれなどで、すぐに斬れなくなるはずです。日本刀は、扱うのに高度な技術が必要なのです。また、マンガやドラマのように、鎧の上から斬りつけ殺害することは不可能ですよ。 現代刀でなくても、観賞用に作成された刀は、切れ味はたかが知れています。実戦向きの刀は、刃が厚い「蛤刃」(はまぐり刃)と呼ばれる、細身の日本刀の中でも頑健な部類に入るモノです。日清、日露戦争で日本兵は、好んで蛤刃の刀を使用し、さらに、わざと刃を石で擦って少しだけ潰したそうです。刃が薄すぎると刃こぼれの原因になったそうです。 繰り返しますが、日本刀の切れ味は、その刀の出来と、扱う者の技量に大きく左右されるのです。素人が不出来な作を使えば、すぐに斬れなくなり、達人が良作を使えば、とんでもない切れ味を発揮します。
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質問者からのお礼コメント
おおおおおお~
お礼日時:2007/12/25 20:36
その他の回答(3件)
皆さんの言うとおり1回が限界です@@@ 極端に言えば 日本刀とは斬るのではなく 叩くのが基本の武器です。 叩かれただけでも細い鉄の棒なので死にいたる場合もあります。 漫画やドラマ・映画は 全てフィクションですね。
ID非表示さん
2007/12/24 15:18(編集あり)
よく切れるのはせいぜい一人じゃないですか? マグロをタオルで巻いてよく研いだ刺身包丁でさばけるのは一尾がいいとこですよね。 日本刀も見方を変えれば刺身包丁と同じようなもんでしょ。 裸になって大人しく横たわっているものを切るか、二三枚服を着て暴れまわっている生物(なまもの)を切るかぐらいの違いじゃ?
ID非表示さん
2007/12/24 15:16