「あくまでも法律上」と既に答えれられた方がいますが、私も同意見です。 例として、日本代表としてワールドカップにも出場した事のある呂比須ワグナーなんて、法律上は日本国籍ですが、彼は現在ブラジルで暮らしており、１月にモルンビースタジアムで会って話しかけた事があるんですが、彼はブラジル人として生活していると言っていました。 何故なら、日本に帰化しても、彼のブラジル国籍は消滅しないと言うかブラジルの法律では国籍を離脱できないそうです。 だから、ラモスもトゥーリオもアレックスもみんなまだブラジル人だよって言っていました。ですから、彼らはブラジルに入国する時にブラジル査証を取得しなくても済むそうです。 更に「外国で生まれても、日本に移住して日本国籍を持てば日本人っていうこと？」についてですが、 外国で生まれて、日本に一度も暮らした事がなくても、日本国籍も持っている人も一杯いますよ。 ブラジルでは日本から移民が始まってから、戦後までの期間、日本人達は在ブラジル日本領事館が所在するサンパウロやリオから５００キロ以上の奥地の移住地に連れて行かれた為、子供が出生しても領事館まで出生届に行く事ができませんでした。その為領事館員が移住地を回り、生まれた子供の出生登録を行いました。ですから、日本国籍とブラジル国籍の２重国籍状態になっている年配の方がまだ数多く生存しているのです。 ちょっと脱線しますが、これらの方は１９８５年の法改正の経過措置により、１９８５年以前に二重国籍になっている人が期限内に国籍選択をしない場合、日本国籍を選択したものとみなされます。特に国籍選択を行う必要はありません。 実際に本人が国籍選択をしたわけではありませんから、外国国籍離脱の努力義務は要求されず、日本国籍選択の趣旨に著しく反すると法務大臣が判断するような外国の公職に就任しても、法務大臣から日本国籍喪失を宣告されることはありません。 また外国の国籍を持っていても、日本旅券も問題なく、いつでも発給されます。 と言うわけで、これらの方は自らが日本領事館に出向いて日本国籍喪失届けを出さない限り、死ぬまで「日本の法律上は日本人」と扱われるわけです。勿論在外選挙の権利もあります。しかし、彼らは自分達を日本人だと思っていないでしょう。全員日系ブラジル人、もしくはブラジル人と思っています。いまや日本語を話せない方も多くいます。現地人と結婚して、考え方も行動もブラジル人と同じです。彼らは「法律上だけの日本人」なのです。