これは少し込み入った理由があります。 前提事項として、「常用漢字」の前身の「当用漢字」をご存知でしょうか。 現在の常用漢字は「常用漢字は生活で使用する漢字の目安である」とされており、 当用漢字は、「当用漢字外の漢字を使ってはならない。」という物でした。 よく、生活で 「希少価値」は何故「のぞみが少ない価値なんだろうか？」 「沈殿」は何故「殿様が沈むのだろうか？」 などと思った事はありませんか？ これらは、 希少価値は本来「稀少価値」と書き、 沈殿は本来「沈澱（さんずいが付いています。）」と書きました。 しかし、「稀」も「澱」も当用漢字には含まれていなかった為、上記の理由により、書いてはいけませんでした。 ですが、やはりそこは日本人。「きちんと漢字で書きたい」という人は多くいました。 そこで、国語政策として「同音の漢字による書きかえ」という物が行われました。 「当用漢字に含まれて居ないものを、当用漢字に含まれている同じ音の漢字で書きかえちゃおう！」というものです。 じつは、この中に「障害」も含まれて居まして、障害は本来「障碍」と書きました。 勿論、「碍」の字が当用漢字に含まれて居ないことから、「障害」へ書きかえられたのですが、最近になって「障害者に害は無い！」という主張が増えまして、 １、「障碍」に戻す派 ２、「障碍」が本来の書き方であることから、「隠蔽」⇒「隠ぺい」などと同様に「障碍」⇒「障がい」とする派 が出てきたのです。 同音の漢字による書きかえについては、コチラ⇒http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%8C%E9%9F%B3%E3%81%AE%E6%BC%A2%E5%AD%97%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E6%9B%B8%E3%81%8D%E3%81%8B%E3%81%88